2022.08.08

NBAの“報連相”事情…マッカラムが電話に出ないザイオン、イングラムに呆れ顔

マッカラムの連絡を“無視”したと報じられたザイオン(左)、イングラム(右)[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ニューオーリンズ・ペリカンズは、今シーズン台風の目になることが期待されている球団のひとつだ。アンソニー・デイビスのトレード騒動に始まった球団の大黒柱の差し替えは、ここ数年で着々と進行。昨シーズン、ポートランド・トレイルブレイザーズからリーダー格のCJ・マッカラムを獲得し、4年ぶりのプレーオフ進出を成し遂げた。

 ペリカンズの成功には、ビッグ3の組成が絶対条件と言えるだろう。もちろん、マッカラムの両翼を担うのは、エーススコアラーとしての成長著しいブランドン・イングラムと、次世代の怪物として将来が期待されているザイオン・ウィリアムソンだ。

「3人のケミストリーこそ、成功の鍵」。ブレイザーズ時代にデイミアン・リラードと素晴らしい関係性を築いたマッカラムは、1日でも早く新天地に馴染もうと、自ら積極的に後輩たちへ働きかけている様子。しかし、先輩の気持ちと声はヤングコアたちに届いていないようだ。

 マッカラムは休暇中、何か用事があってイングラムとザイオンにFaceTimeをかけたというが、2人はCJからのコールに応答することはなかったようだ。これを受けて、マッカラムはインスタグラムのストーリーで彼らをタグ付けし、折り返しをさせるよう協力を要請。もちろん、球団も背番号3の献身的な姿勢を後押しするべく、ツイッターで両選手に呼びかけを行っている。

 ただし、ツイッターのコメント欄でファンからの言及があるように、マッカラムや球団がSNSに投稿している時点で本件を問題視する必要はないだろう。それでも、ペリカンズのファンたちは過去の出来事から、心配する権利を有している。

 とりわけ、ザイオンのコミュニケーション不足は、マッカラムの入団当時にも話題になった。マッカラムはニューオーリンズ到着からしばらくして、「まだ彼と直接会話したことがないんだ。彼に近い人物とは話したけどね」と発言。

 また、このマッカラムの発言を受けて、JJ・レディックは「チームメートとしても一般的な礼儀作法がある。チームや組織、都市への貢献が欠如している。トレードで獲得したばかりで、自分とペアになるはずの選手。手を差し伸べ、挨拶するべきだ」とザイオンの姿勢を非難していた。

 ザイオンとイングラムは電話があった際、偶然トレーニングや海で泳いでいる最中だったのかもしれない。しかし、社会や組織で活動するうえで最も大切なのは“報連相”。マッカラムからの電話の内容も気になるところだが、2人が当日中に折り返していることを祈るばかりだ。

 文=Meiji

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