2022.08.12

NBAのオシャレ番長が決定! 昨シーズンの“All-League Fits”が発表

"All-League Fits"のファーストチームに選ばれた5選手[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 完成度の高いスポーツ性と双璧をなすNBAの魅力に、コート外の豊富なコンテンツ・トピックスが挙げられる。とりわけ、人に見られることを宿命とするスター選手たちは身だしなみにも特段の配慮しており、彼らのファッションは試合前の一大トピックとして取り上げられることがしばしばだ。

 バスケットボール誌の権威『SLAM』は、そんな選手のスタイリング紹介を専門とするアカウント「LeagueFits」を運営している。その「LeagueFits」は独自のシーズンアワードとして、スタジアムファッションのオールNBAを発表した。

「LeagueFits」のオールNBAは、ファン投票が3分の1、Podcastチャンネル『Survival of the Fitted』からの投票が3分の1を占め、残りは元WNBAスターのタメラ・ヤング(元シカゴ・スカイほか)や、ファッションTikTokerのAAron、「Bucks in 6」の名台詞を生んだブランドン・ジェニングス(元ミルウォーキー・バックスほか)、スタイリストのデボン・バードなど「LeagueFits」が選定したパネラーたちの意見が反映される。

 映えあるファーストチームにはジョーダン・クラークソン(ユタ・ジャズ)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)、シェイ・ギルジャス=アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)、ディアンジェロ・ラッセル(ミネソタ・ティンバーウルブス)、ケリー・ウーブレイJr.(シャーロット・ホーネッツ)の5名が選出された。

「LeagueFits」は、はじめにクラークソンに言及し、「別格」と賞賛。クラークソンはこれで3年連続のファーストチーム入りとなり、ブッカーと並んで審査員、ファン、Podcastの三者全員の満場一致による選出となった。

 また、“LeagueFits MVP”はウーブレイが初の受賞となり、アレクサンダーもスタイルサンプラーとしての地位が定着。また、ラッセルはストリートが主流となる“トンネル”において、ドレスやテーラードなど洗練されたスタイルを披露し、最も上品なアイコンのひとりとしてファーストチーム入りを果たした。


 セカンドチームには、フランク・ジャクソン(デトロイト・ピストンズ)、カイル・クーズマ(ワシントン・ウィザーズ)、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、クリス・ポール(フェニックス・サンズ)、ラッセル・ウェストブルック(ロサンゼルス・レイカーズ)が選ばれた。

 ポールはこの企画がスタートした2018年以来、一度も選出から漏れたことはない。クズマは難易度の高い個性的な洋服をいとも簡単に着こなすも、惜しくもファーストチーム入りを逃す結果となった。


 未来のNBAファッションスターとしてのポテンシャルを秘めたオールルーキーには、デビッド・デューク・ジュニア(ブルックリン・ネッツ)、ジョナサン・クミンガ(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ジェイレン・グリーン(ヒューストン・ロケッツ)、ジョシュ・クリストファー(ヒューストン・ロケッツ)、スコッティ・バーンズ(トロント・ラプターズ)が選出された。

 ドラフトを5秒間でもチェックしていれば、グリーンが選出される未来は容易に想像できたはずで、ルーキーで唯一サードチームにも名を連ねている。また、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したバーンズは、オフコートのファッション性も高く評価され、オンコートとオフコートの双方で才能を見出された。


 総評として、NBAはストリートファッションおよびスニーカーカルチャーが未だに一大トレンドとしてシーンをけん引しているもよう。しかし、90年代ヒップホップのようなオーバーサイズからは次第に距離を取るようになり、ヴィンテージやグラフィック系のアイテムにラグジュアリーな要素を織り交ぜる傾向が好まれている印象だ。

 ファッションが好きなNBAファンは、「LeagueFits」が選出したオールNBAの中から気になるスタイルアイコンをフォローしてみてはいかがだろうか。
 
 文=Meiji

BASKETBALLKING VIDEO