2022.11.30

『Yahoo! Sports』が選出! NBAの今シーズン第1四半期の暫定アワード

セルティックスでエースを務めるジェイソン・テイタム[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 NBAは、2022-23シーズンが開幕して約4分の1を消化。イースタン、ウェスタンカンファレンスともに10勝以上のチームが10位以内にひしめいており、いつになく混戦模様だ。

 球団のパワーランキングはもちろんのこと、スターの世代交代も顕著化している。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)のように未だ存在感を放つベテランはまれで、若手を中心に据えたロスターへの組み替えが進んでいる。

『Yahoo! Sports』は、シーズンの第1四半期を終えた現時点の暫定アワードを発表。今回はベストチーム、MVP、ルーキーの3部門を紹介する。

ベストチーム:ボストン・セルティックス

 セルティックスはイメ・ユドーカの停職処分や、ロバート・ウィリアムス3世の負傷離脱などがあったため、今シーズンの船出は苦戦が予想された。しかし、ふたを開けてみれば17勝4敗で勝率は8割を超え、両カンファレンスあわせて最高の戦績を残している。

 セルティックスは、堅牢なディフェンスで昨年のイースタン・カンファレンスを制したが、今シーズン好調の理由は驚異的な攻撃力にある。オフェンスレーティング121.5ポイントは1950-51シーズン以来最高の数値。「解散すべき」との声もあったジェイソン・テイタムジェイレン・ブラウンのペアは、さらなるステップアップを遂げている。

 もちろん、球団の二枚看板以外にも言及すべきは選手はいる。デリック・ホワイトは完全にロスターへと溶け込み、アル・フォーホードは3ポイントシュートが48.7パーセントと絶好調。さらに、2年目のサム・ハウザーも昨シーズンからの成長を見せるなど、ロスターは磐石の体制にある。ジョー・マズーラ暫定指揮官の下、チャンピオンリングを獲得する可能性は十分にあるだろう。

ベストプレーヤー:ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)

[写真]=Getty Images


“本格化”という言葉がこれ以上にふさわしい選手は、現在のリーグには存在しない。だが、MVPの議論ではステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)も天秤にかけなければならないだろう。両選手はウィンシェア(勝利への貢献度)、プラス・マイナス、効率など多くのアドバンスド・スタッツで1位と2位を争っているからだ。

 しかしながら、同メディアの天秤はわずかながらドンチッチに傾いているようだ。現在1試合平均得点33.1得点でリーグトップに立っているほか、アシストランキングでも3位に名を連ねている。

 対戦相手は冷静沈着で洞察力に優れ、プレーメーキングの質もさらに向上したドンチッチへの対応に追われている。特にピックアンドロールを駆使したペリメーターでのマッチアップはマブスの象徴的なオフェンスとなり、ドンチッチは2ポイントシュート成功率でキャリアハイの60.4パーセントをマークしている。

ベストルーキー:パオロ・バンケロ(オーランド・マジック)

[写真]=Getty Images


 数試合欠場したことでルーキーランキングではベネディクト・マサリン(インディアナ・ペイサーズ)に首位の座を譲ったが、バンケロが最終的に新人王を受賞している絵は想像に難くない。

『Stathead』によると、過去40年で1試合あたり20得点8リバウンド3アシスト以上の成績を残したルーキーは1人しか存在しない。足首のケガから復帰したバンケロが開幕当初のコンディションに復活すれば、史上2人目として後世にその名を残すことになるに違いない。

 ドラフト時は1位指名を疑問視する声があったものの、バンケロはルーキーの中で得点は1位、リバウンドは2位にランクインしており、指名順位に恥じない活躍を披露している。

 ジェイデン・アイビー(デトロイト・ピストンズ)やジャバリ・スミスJr.(ヒューストン・ロケッツ)ら同期のライバルたちも印象的な活躍を披露しているが、感覚を取り戻せば満場一致での新人賞受賞もあるかもしれない。

 文=Meiji

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