2023.03.01

バックス一筋のアデトクンボ、移籍を繰り返すデュラントにジョーク「自分のチームを所有する術を教える」

コメディ番組でのコメントとはいえ、ケビン・デュラント(左)はヤニス・アデトクンボのコメントにどう感じたか [写真]=Getty Images
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 今シーズンの冬のトレードマーケットは、近年では類を見ない“大移動”が行われた。最大のサプライズは満場一致でケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)が鞍替えしたことだろう。

 デュラントは、その好調ぶりから再び優勝候補へと名乗りを上げたブルックリン・ネッツに突如としてトレードを要求。報道当初は憶測に基づく“飛ばし”かと思われた。しかし、アリゾナに初のチャンピオンリングをもたらそうと奮起するサンズは、ミカル・ブリッジズ、キャメロン・ジョンソンという生え抜きの若手をネッツへ差し出し、ロスターに稀代のスコアラーを迎え入れた。

 ゲームのようなシナリオについては、一概に善悪を判断できない。しかし、デュラントはオクラホマシティ・サンダーを離れてゴールデンステート・ウォリアーズに加入した当時も痛烈な批判を浴びており、こういった前科からも彼のサンズ移籍を快く思っていない関係者は少なくない。

サンダー、ウォリアーズ、ネッツに続いて今度はサンズのユニフォームを身にまとうデュラント [写真]=Getty Images

 もしかすると、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)にも思うところがあるのかもしれない。NBA入りした2013年からバックス一筋のエースは、コメディ番組『ザ・デイリー・ショー』に出演。司会者からNBAのスター選手に向けたトラッシュトークについてけしかけられると、デュラントに対して皮肉を送った。

「あなたはNBAタイトル欲しさから、スーパーチームへ加わり続けていますね。いつか一緒にワークアウトするのはどうでしょうか。僕が自分のチームを所有する術を教えますよ」

 ジョーク番組とはいえ、なかなかのパンチライン。しかし、憧れの選手に対しての悪口は本意ではなく、直後にはカメラに向かって本当の思いを伝えた。

「KD、あなたはバスケットボール史上最高のスコアラーの1人です。僕はあなたの試合をリスペクトしています。15年間も規範となり、けん引してきました。あなたは子どもの頃から僕の憧れの選手。心から尊敬しています」

 番組内ではルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)やニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)に対してもトラッシュトークを放ったアデトクンボだが、すべては番組が用意した台本。読み上げている最中、「こんなこと言えないよ」と嫌煙する姿からも彼の優しい人柄がうかがえた。

 一方で、デュラントはリーグでも指折りのトラッシュトーカーとしても知られている。アデトクンボのジョークに対する回答は発信されていないが、これをきっかけに2人がともにトレーニングする日が来るかもしれない。

文=Meiji

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