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ヴァネッサ・ブライアントは、2020年のヘリコプター墜落事故で最愛の夫コービー・ブライアントと13歳の娘ジアナを失った。その悲しみは生涯決して癒えることはないが、2人の想いとともに生き続ける妻は、ようやくひとつのしこりを取り除くことができたかもしれない。
ヴァネッサは、墜落事故の初期対応に当たった保安局職員が2人の遺体を撮影し、写真を他人に共有するなどしてブライアント一家が精神的苦痛を受けたことで、ロサンゼルス群に対して訴訟を起こしていた。そして『ESPN』の報道によると、この訴訟はロサンゼルス群が遺族に2885万ドル(約39億4000万円)を支払うことで和解する見通しになったという。
ヴァネッサの弁護士を務めるルイス・リーは、和解にともない以下の声明を発表している。
「今日、このグロテスクな行為に関与した人々の責任を追及するブライアント夫人の勇敢な戦いが成功裏に終わりました。彼女は夫と娘、そして同様の不敬行為を受けた地域社会の故人の家族すべてのために戦ったのです。裁判での勝利と今回の和解が、このような慣習に終止符を打つことを心から望んでいます」
この訴訟におけるロサンゼルス群側の主任弁護士ミラ・ハッシュモールも、和解案を「公正かつ妥当である」とし、「州裁判所で係争中の法的請求、ブライアント氏の子どもたちによる将来の請求、その他の費用に関する未解決の問題をすべて解決し、各当事者はそれぞれの弁護士費用を負担します」と述べている。
ヴァネッサは昨年8月に行われた11日間にもおよぶ裁判で、事故1カ月後の写真により悲しみが深まり、写真が今後も世間に出回る不安からパニック発作が起きると証言していた。
なお、今回の和解案には、8月の裁判で下されたヴァネッサへ対する1500万ドル(約20億5000万円)の支払いも含まれているほか、この事故で妻と娘を亡くした共同原告のクリス・チェスターも1995万ドル(約27億2000万円)の和解金を受け取ることになる。
文=Meiji
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