2023.04.05

レブロンが存在感を示した八村塁を絶賛「リズムの選手。彼を守れる選手は多くない」

レイカーズでともにプレーする八村(左)とレブロン(右) [写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ロサンゼルス・レイカーズ八村塁は、3月27日(現地時間26日)に行われたシカゴ・ブルズとの一戦で、キャリア初のローテーション落ちを経験した。それ以前のゲームも個人の結果が奮わず、周囲からは“正念場”と懸念の声が挙がっていた。

 しかし、八村が真価を示すのに時間は必要なかった。4月3日(同2日)のヒューストン・ロケッツ戦ではベンチから約25分の出場機会を与えられ、20得点12リバウンドの“ダブルダブル”を記録。フィールドゴール成功率も71.4パーセントと高確率で、さらに3本のブロックもマークし、プラスマイナスは「+22」と、勝利に大きく貢献した。

 試合後、チームリーダーのレブロン・ジェームズも結果を残した八村に言及。コートの両端で存在感を放った背番号28番を称賛した。

「ゲームボールは間違いなく、塁のもとにいく。なぜなら、彼はオフェンスだけではなく、ディフェンスでもフロアの至るところで存在感を示した。一流のブロックも飛び出して、持ち場から跳ね返してみせた。俺たちにとっては大きなゲームだったし、これを続けたいと思っている」

 “キング”の賛辞は止まらない。彼は八村がレイカーズのために大きな役割を果たせると確信しており、対戦相手が八村をガードする難しさを指摘した。

「俺が思うに、塁はリズムのプレーヤーだ。彼がプレーを理解し、控えの選手として相当な出場時間を得た場合、彼は俺たちにとって本当に、本当にいい活躍をしてくれる。ヘッドコーチの(ダービン)ハムとコーチングスタッフは、最適なローテーションを見つけるために素晴らしい仕事をしているよ。塁はベンチのなかでも最初にフロアに立つ選手の1人で、俺たちも彼を探している」

「俺たちは彼に何ができるかをわかっているんだ。オフェンスエンドで高さ、サイズ、体格のある彼を守れる選手は多くない。いずれにせよ、今夜の彼はとても積極的だったから、俺たちはより塁に頼ったんだ」

 ベンチプレーヤーの適切な時間配分は試合によって異なり、セカンドユニットの選手は毎試合、誰かが“救世主”にならなければならない。しかし、八村はオーバータイムにもつれ込んだ4月5日(同4日)のユタ・ジャズ戦でも17得点6リバウンドに、フィールドゴール成功率63パーセントの好スタッツを残し、2試合連続でその役を買って出た。

 今後もリズムよくプレーし、よりケミストリーが深まれば、八村のチーム内での存在感は一層増していくことだろう。

 ようやく勢いづいてきたレイカーズは、プレーオフでの躍進にも期待が膨らむ。そのためには、日本のエースの奮起が必要不可欠となる。

文=Meiji

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