2023.05.28

キャリア20年目を終えたレブロンの“引退説”にバークリーは「絶対にありえない」

プレーオフ敗退後に“引退”を示唆していたレブロン[写真]=Getty Images
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「俺はレブロンが大好きだが、彼は自分でやったことを分かってなかったのさ」

 ロサンゼルス・レイカーズとそのチームでリーダーを務めるレブロン・ジェームズの2022-23シーズンは、5月23日(現地時間22日、日付は以下同)に行われた「NBAプレーオフ2023」のウェスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦に111-113で敗れたことで終わりを迎えた。

 NBAキャリア20年目となった今シーズン。レブロンはレイカーズを2年ぶりのプレーオフへ導き、ファーストラウンド、カンファレンス・セミファイナルを突破してカンファレンス決勝まで駒を進めてきた。

 だがこのシリーズではニコラ・ヨキッチジャマール・マレーを中心に磨き抜かれた上質なバスケットボールを展開したデンバー・ナゲッツの前にレイカーズは4戦全敗のスウィープ負け。

 通算16度目のプレーオフとなったレブロンにとって、4連敗のスウィープでシリーズを終えたのはわずか3度目。これまではクリーブランド・キャバリアーズ時代の2007年NBAファイナル(対サンアントニオ・スパーズ)、2018年NBAファイナル(対ゴールデンステイト・ウォリアーズ)と、いずれも頂上決戦で喫していただけに、今年はNBAファイナル以外のシリーズで初の4連敗となった。

 とはいえ、38歳のレブロンはシリーズ最終戦で40得点10リバウンド9アシスト2スティールをマーク。シリーズ平均でもいずれもチームトップとなる42.7分27.8得点10.0アシスト1.5スティールに9.5リバウンドの活躍を見せていた。

 ところが、ナゲッツとのシリーズを終えたレブロンは「今後もバスケットボールをしていくにあたって、俺には考えなければならないことがいくつもある」と発言。そこで『ESPN』からどういうことかと質問されて「プレーし続けていくかどうかだ」と返答。「それは来年(来シーズン)のことか?」という問いには「そうだ」と返し、「それは(コートから)立ち去るかもしれないということなのか?」と聞かれて「そのことについて考えなきゃいけない」と、引退する可能性があることを示唆。

 レブロンというバスケットボール史上最も偉大な選手の1人が現役引退となれば大騒ぎになるだろう。バスケットボールファンやスポーツファンのみならず、SNSやテレビなどを通して世界中へ拡散されるに違いない。

コート内外で絶大な存在感を誇るレブロン[写真]=Getty Images

 もっとも、NBAレジェンドで『TNT』でコメンテーターも務めるチャールズ・バークリー(元フェニックス・サンズほか)は、27日に公開された“The Pat McAfee Show”へ出演した際、レイカーズをスウィープで下したナゲッツのすごさ、ヨキッチの素晴らしさを語らなかったことについてがっかりしていると口にしつつ、引退の可能性については声を大にしてこう話していた。

「レブロンが引退するなんて絶対にありえない。俺はレブロンのことが大好きだが、彼は自分でやったことを分かっていなかったのさ。彼はこれから2年間で1年あたり5000万ドル(約70億円)を手にする。1億ドル(約140億円)を見捨てたりはしないさ。それに彼は引退についてどんなことであろうと言うべきじゃなかった」

 レブロンの去就については、26日に同メディアへ出演した『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者も「レブロン・ジェームズはシーズン最後の数カ月、足の腱を断裂しながらプレーしていた。この夏に手術を必要とするかもしれない。これからの2、3カ月間は活力を取り戻す時間にあてることになるだろう」と語りながらも、去就については「私は次のシーズンも彼がプレーすると予想している」と見ていた。

 レイカーズは今夏に多くの選手たちがフリーエージェント(FA)となるため、来シーズンに向けてロスターが再び大きく変動するかもしれないのだが、バークリーが指摘したとおり、レブロンには残り2年の契約がある。

 2023-24シーズンは4669万8737ドル(約65億3786万円)、翌2024-25シーズンはプレーヤーオプションながら、5043万4636ドル(約70億6090万円)という超巨額契約が残っている。

 現段階でレブロンが引退するかどうかは不透明。ただ、この男が“パープル&ゴールド”のユニフォームを脱いでNBAから退く可能性は低いと言っていいだろう。

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