2023.05.31

イースト決勝第7戦で敗れたセルティックス「僕たちはこの街を失望させてしまった」

セルティックスのテイタム(左)とブラウン(右)[写真]=Getty Images
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ヒート相手に3連敗から3連勝と挽回も、第7戦でまさかの大敗… 
「最初から最後まで、自分たちのゲームができていなかったんだ」

 2年連続でボストン・セルティックスとマイアミ・ヒートによる対決となった「NBAプレーオフ2023」のイースタン・カンファレンス・ファイナルは、セルティックスが3連敗から3連勝で挽回して最終第7戦へ持ち込んだものの、5月30日(現地時間29日)にホームのTDガーデンで迎えた大一番で84-103で大敗となり、今シーズンを終えた。

 NBA史上初となるプレーオフのシリーズ3連敗から4連勝という快挙も期待されていたのだが、この日セルティックスがリードしたのは序盤の数分のみ。第1クォーター残り約3分半に逆転されると、そこから試合終了まで劣勢の展開となり、最後まで覆すことができず。

 セルティックスはトップスコアラーのジェイソン・テイタムが試合最初のポゼッションでファウルこそもらうも、相手選手の足の上に着地してしまったことで足首を捻挫。テイタムはこの試合で41分36秒コートに立ったものの、フィールドゴール成功率38.5パーセント(5/13)、3ポイントシュート成功率25.0パーセント(1/4)の計14得点。11リバウンド4アシストを残したとはいえ、試合中に足を引きずったり、痛みで表情をゆがめるなど本調子とは言えなかった。

「すごく悔しかった……。僕は(あのケガから)自分の殻に閉じこもってしまったんだ」と試合後にもらした25歳のフォワードは「動くのが難しかったんだ。最初のプレーだったから、イライラしてしまった」と明かしていた。

試合序盤に足首を捻挫してしまったテイタム[写真]=Getty Images

 セルティックスではテイタムのほか、ジェイレン・ブラウンが19得点8リバウンド5アシスト2ブロック、デリック・ホワイトが18得点を残すも、チーム全体でフィールドゴール成功率39.0パーセント(32/82)、3ポイントシュート成功率21.4パーセント(9/42)とショットが不発。

 一方、ディフェンスではヒートに計26アシストを許し、フィールドゴール成功率48.8パーセント(42/86)、3ポイントシュート成功率50.0パーセント(14/28)と、ショットを高確率で決められてしまった。

 ベンチスタートで16分12秒プレーしたグラント・ウィリアムズは「僕らはパンクしてしまっていた。最初から最後まで、自分たちのゲームができていなかったんだ。ディフェンスでは自分たちを見失い、オフェンスでは混乱していた。自分たちですべてをやろうとしたけど、思うようにいかなかったんだ」と『ESPN』へ語っていた。

 3連敗から3連勝と驚異的な粘りを見せて迎えた最終戦。セルティックスはエーススコアラーに起きたケガ、ショット不調などが重なってシリーズを制することはできず、2年連続のNBAファイナル進出、そして球団史上18度目の王座獲得は来シーズン以降にお預けに。

「僕らは失敗してしまった。僕は敗れてしまい、僕たちはこの街全体を失望させてしまったんだ。どんな事情であれ、今年の僕らは大事な局面で底力を発揮してきたのに。(ゴールには)届かなかったんだ」とブラウン。

 幸い、セルティックスはテイタム、ブラウン、アル・ホーフォードマーカス・スマートデリック・ホワイトマルコム・ブログドンロバート・ウィリアムズ三世が来シーズンも契約下におり、大掛かりなトレードでもしない限り、大幅な戦力ダウンに陥ることはさすがにないはず。

 主要メンバーでフリーエージェント(FA)になるのはウィリアムズ(制限付き)くらいで、ケガで全休したダニーロ・ガリナーリの来シーズンの契約がプレーヤーオプションとなるものの、来年のプレーオフでリベンジを果たすべく、マイナーチェンジだけで覇権争いへ参戦することは十分可能だろう。

 来シーズン終了後に契約満了となるブラウンは、今シーズンにオールNBAセカンドチームに選ばれたことで、スーパーマックス契約と評される超高額契約を締結する資格があるだけに、この男の動向にも注目だ。

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