2023.06.02

ジャ・モラントへの処分はNBAファイナル後に発表か…アダム・シルバーが発言

立て続けのトラブルにより大きな処分が下される見込みのモラント[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 ジャ・モラントは、5月14日(現地時間13日)に再びInstagram上で拳銃を所持する姿が確認され、メンフィス・グリズリーズから無期限の活動禁止処分が言い渡されている。

 そして、今後はリーグからも具体的な処分が発表される見込みだが、コミッショナーのアダム・シルバーは、状況把握に進展があり、処分の決定がNBAファイナル終了後になることを明らかにした。

「現状についてですが、我々は発覚当初と比較して、かなりの追加情報を明らかにしました。現時点で結論を出すこともできたかもしれませんが、我々はシリーズの途中に調査結果を発表することは、出場している選手やチームに対して不公平との決断を下しました。NBPA(選手労働組合)も我々に賛成すると信じています」

 また、シルバーは選手の処分を決定する際に、選手の経歴も考慮されると述べている。『Yahoo! Sports』のジャック・ベアは、このコミッショナーの発言はモラントにはマイナスに働くとの見解を示している。

 モラントは今年初め、デンバーのストリップクラブで拳銃を片手にInstagramのライブ配信に登場し、8試合の出場停止処分を受けた。その後はメンタルヘルス改善のためのカウンセリング受講、メディアにおける度々の謝辞、そしてシルバーとの面会では「NBAコミュニティに対する義務と責任を理解している」と語り、シルバーもその誠意を受け取っていた。

 その一件からわずか3カ月での再発に、世間は厳しい目を向けている。まもない再発に対して、NBAの処分が厳しかったとの指摘もあるが、コミッショナーはNBPAおよびグリズリーズとともにモラントを引き続きサポートしながらも、与えた規律はリーグが期待した効果をもたらさなかったことを認めている。

「もし、8試合の出場停止が12試合であれば、状況は変わったでしょうか? 我々は先例に基づいて判断し、公正であることを考慮しました。当時はそれが適切との認識でした。ビデオを見た限り、彼が再び同じことをしたように見えますが、断定もできません」

「彼の行動を変えるために何が必要なのかはまだわかりません。以前にも言ったように、彼は素晴らしい若者だと思っています。彼は明らかにいくつかの間違いを犯しましたが、まだ若者です。我々の適切な処分が明らかになれば、それは単なる処罰ではなく、選手協会や球団、そして彼自身や彼の周りの人々が今後、どのように状況を改善するかにも役立つはずです」

 前回以上の処分は避けられず、一部報道では20試合になるとの予想も。処分の内容、そしてモラントにどのような影響が及ぶのか、今後の展開に注目が集まる。

文=Meiji

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