2023.06.08

サンズが高額契約を残すクリス・ポールを放出か…現地メディアが報じた本人の心境とは?

サンズからウェイブされると報じられたポール[写真]=Getty Images
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サンズが今月末までにウェイブすればポールの年俸保証額は約半分…
ポール本人は“サンズへ戻ることを望んでいる”と『ESPN』が報道

 6月8日(現地時間7日、日付は以下同)。フェニックス・サンズのオーナー陣とエグゼクティブたちは、クリス・ポールとその代理人と何度か話し合いをしており、29日までにウェイブ(保有権を放棄)する可能性があると『ESPN』が報じた。

 ポールの来シーズンの年俸は3080万ドル(約42億8120万円)と超高額。ただし、今月29日の期限までにウェイブされた場合はその約半分の1580万ドル(約21億9620万円)しか保証されず、契約最終年(2024-25シーズン)も3080万ドル(約42億8120万円)という高額年俸ながら無保証だという。

 サンズは7日にフランク・ボーゲル新HC(ヘッドコーチ)の就任会見を行なった。さらにリーグトップクラスのアシスタントコーチ(AC)として評価の高いケビン・ヤングが残留、そしてNBAチームで指揮を執り、豊富なAC経験も持つデイビッド・フィズデイルもコーチングスタッフに加えており、来シーズンにデビン・ブッカーケビン・デュラントを中心とした布陣で球団史上初優勝を狙っている。

 そこでサンズは、ポイントガードのポール、センターのディアンドレ・エイトンを絡めたパッケージで、ロスター強化に向けたトレードの機会を探っていると同メディアが報じている。

 もっとも、8日に『Bleacher Report』のクリス・ヘインズ記者はサンズがポールに対してウェイブすることを通達し、今夏に制限なしフリーエージェント(FA)になると報じたものの、地元メディア『Arizona Sports』のキーラン・オルソン記者は、サンズがポールをウェイブしていないと強めていると報じていることから、現時点でポールはウェイブされてはいないと言っていい。

ポール(左)とデュラント(右)の共闘は今シーズン限りで終焉か?[写真]=Getty Images

 そうした状況のなか、ポールの去就がどうなっていくのかは気がかりだ。5月に38歳を迎えた大ベテランは、キャリア18年目となった今シーズンに先発司令塔として平均32.0分13.9得点4.3リバウンド8.9アシスト1.5スティールを残してきた。

 だがプレーオフではデンバー・ナゲッツとのカンファレンス・セミファイナル第2戦で左股関節挫傷となり、翌第3戦から4試合連続の欠場となり、サンズは2勝4敗でプレーオフから姿を消していた。

 ここ2シーズンは70試合未満の出場で、今シーズンは平均得点でキャリアワースト、プレーオフはケガに泣いただけに、サンズとしてはこの大ベテランをウェイブして手放すかどうかは難しいところ。

 とはいえ、ポールはオールスターに12度、オールNBAチームに11度、オールディフェンシブチームに9度選ばれてきたことに加え、アシスト王に5度、スティール王に6度輝き、NBAの75周年記念チームにも名を連ねた将来の殿堂入りポイントガード。

 ミスの少なさは健在で、今シーズンのアシスト/ターンオーバー比率はリーグ4位の4.60と高水準。リーダーシップにも定評があり、司令塔としてリーグ史に名を残すほどの実績を残してきただけに、このまま追い出されるような形でサンズを退団するのは望んでいないはず。

 『ESPN』は、ポール本人がブッカー、デュラントと再びプレーするために、サンズへ戻ることを望んでいると報道。サンズがここからどんな決断を下していくかは必見だ。

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