2020.11.30

NBAドラフト2021の1位指名候補ケイド・カニンガムがNCAAデビューを飾る

その才能に大きな期待が寄せられているカニンガム(写真は2020年6月のもの)[写真]=Getty Images
某ストリートメディアのシニア・エディターを経験後、独立。ひとつのカルチャーとしてバスケットボールを捉え、スポーツ以外の側面からもNBAを追いかける。

 来年のNBAドラフト1位指名候補、ケイド・カニンガム(オクラホマ州立大学)が、NCAAデビューを飾った。

 カニンガムは、『ESPN』『247Sports』『Rivals.com』の格付けサイトすべてで、class of 2020世代のトップ3に名を連ねる超逸材。この5つ星ポイントガードは高校時代に数多のアワードを受賞し、ラストイヤーはキャンセルになったものの全米のエリートが集結して開催される「マクドナルド・オール・アメリカン」「ジョーダン・ブランド・クラシック」「ナイキ・フープ・サミット」の3大会に選出され、「MaxPreps」の全米年間最優秀選手賞、さらには過去にコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)やレブロン・ジェームズ(レイカーズ)にも授与されたネイスミス賞と、高校生が欲しい称号を総ナメにしてみせた。

 そんなNBA入りが確実視されているカニンガムは、大学リーグの初戦でテキサス大学アーリントン校と対戦。もちろん、スターティング5のポイントガードで起用された同選手は、序盤からボールを託され、攻撃のタクトを振った。

 堂々としたボールハンドリングは、とても大学デビューの19歳とは思えない落ち着き。また、203センチの恵まれた体格とアスレチック性能を活かしたリムアタックは、先輩ベン・シモンズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)を彷彿とさせるものがある。得意のトランジションに持ち込む判断力と推進力は相手の脅威となり、オクラホマ州立大学がゲームの均衡を保つには、カニンガムの攻撃力が必要不可欠だった。

 さらに、課題とされていたジャンプショットにも多少の向上が見られた。前半はペイントエリア手前からストップ&ジャンプを沈め、苦手な3ポイントも5本中2本成功させて40パーセントをキープ。ショットに磨きがかかればオフェンスのバリエーションはさらに広がり、一層手に負えない選手へと変貌を遂げるに違いない。

 最終的に、オクラホマ州立大学は75-68でテキサス大学アーリントン校に勝利。カニンガム自身も20得点10リバウンドのダブルダブルで自らのNCAAデビューを白星で飾ってみせた。無論、ポイントガードとして先輩をまとめるリーダーシップや、優れたフットワークを活かした献身的なディフェンスなど、スタッツ以外の評価ポイントにも言及しておきたい。

 NBAドラフト2021で多くの球団が獲得を渇望するであろうカニンガムの初陣。そのハイライト映像はYouTubeで確認できる。

文=Meiji

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