現地で大きな盛り上がりを見せているNCAA（全米大学体育協会）トーナメント、通称“マーチ・マッドネス”。全米屈指のカレッジプレーヤーたちが優勝をかけて争う戦いは、すでに中盤を迎えている。エリート8（ベスト8）進出を決めたチームも出始めているなか、カンザス州立大学のマーキス・ノウェルが圧巻のパフォーマンスを見せた。

　モンタナ州立大学、ケンタッキー大学を撃破し、ミシガン州立大学とエリート8をかけた一戦に臨んだカンザス州立大。この日も先発起用されたマーキスは序盤からアシストを量産し、自身も積極的にゴールを狙う。前半の終わりには3ポイントシュートを演出し、43－38と5点リードで試合を折り返している。

　後半でも一進一退の攻防を繰り広げた両チーム。後半でもノウェルは巧みなパスで味方のゴールにつなげ、1ポゼッションを争う激戦でチームをけん引する。2点をリードして迎えた相手のラストプレー、カンザス州立大はドライブから失点を許し同点に持ち込まれる。

　オーバータイムに持ち込まれたカンザス州立大だったが、ノウェルが落ち着いてゲームを組み立て、残り1分を切った場面では一瞬のすきを突いたパスでアリウープダンクをお膳立て。最後は値千金のスティールから速攻レイアップを決め、最終スコア98－93でカンザス州立大が激戦を制した。

　チームで2番目となった43分のプレータイムで、20得点19リバウンドと素晴らしいパフォーマンスを披露したノウェル。特にアシスト数はNCAAトーナメントで歴代最多の記録となり、大接戦でレコードを更新した。

HISTORIC PERFORMANCE FROM MARKQUIS NOWELL‼️

He dished 19 assists to set the NCAA Tournament single-game record 😳 pic.twitter.com/ne5u0ogKCW

— SportsCenter (@SportsCenter) March 24, 2023

　2018年大会以来のエリート8進出を決めたカンザス州立大。次戦では1964年大会以降一度も進めていないファイナル4（ベスト4）の座をかけ、フロリダ・アトランティック大学と激突する。