2018.03.17

【NBA】ドラギッチをお手本に成長を続けるキングスの新人ボグダン・ボグダノビッチ

キングスの新人ボグダノビッチ(左)がお手本としているのはヒートのドラギッチ(右)[写真]=Getty Images
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国際経験豊富な25歳の注目ルーキー

 昨季までユーロリーグのフェネルバーチェ(トルコ)などでプレーし、今季からNBA入りしたボグダン・ボグダノビッチ(サクラメント・キングス)。

 2014年ドラフト1巡目27位でフェニックス・サンズに指名され、16年6月に交渉権がキングスへトレードとなってから、約1年後にNBAデビューを果たした。

 ルーキーではあるものの、2016年夏にはセルビア代表としてリオデジャネイロ・オリンピックに出場し銀メダルを獲得。ユーロリーグでは昨季フェネルバーチェを初優勝に導く活躍を見せ、昨夏行われた「FIBA ユーロバスケット2017」ではセルビアを銀メダル獲得へと導き、オールトーナメントチームにも輝くなど、豊富な国際経験を誇る。

持ち味であるシュート力はNBAのコートでも健在。特に3ポイント成功率は4割に迫る高精度を誇る[写真]=Getty Images

 この25歳のシューティングガードは、3月17日(現地時間16日)終了時点で67試合に出場し、平均27.6分11.8得点2.9リバウンド3.3アシスト。3ポイントシュート成功率では39.6パーセントという高確率を残している。

 特に今年1月18日(同17日)に行われたユタ・ジャズとの試合で、ボグダノビッチはフィールドゴール11投中9本、うち3ポイントシュートを6本すべて決めるなどここまで自己ベストとなる25得点をマーク。また、今年のオールスターでは「WORLDチーム」の一員としてライジングスターズに出場し、7本の3ポイントシュート成功を含む26得点4リバウンド6アシストの大活躍でMVPにも輝いた。

平均ターンオーバーはわずか1.6本。ショットとパスのセレクションはルーキーとして上々[写真]=Getty Images

ペイント内で自在に得点できるようになれば評価は確実に上がる

 そんなセルビア出身のルーキーがお手本としている選手は、マイアミ・ヒートのゴラン・ドラギッチだ。3月15日(同14日)に今季2度目の対戦を終えたボグダノビッチは、現地メディア『Eurohoops.net』へ次のように語っていた。

ヒートの得点源として活躍するドラギッチ[写真]=Getty Images

 「僕は彼(ドラギッチ)のことをとても尊敬している。最高の選手さ。彼はどのようにプレーすべきか知っている。だから彼のプレーを見るのはとても楽しいし、彼とのゲームもとても好きだね。僕は彼のプレーをいくつか取り入れている。いくつかのムーブ、ペイント内で彼が見せるフットワークなんかを盗んだんだ。僕のほうが彼より大きくて、彼は僕よりも速いけど、自分のものにできていると思ってる」。

 ヒートの得点源として活躍するドラギッチは、今季キャリア10年目で初のオールスター選出を果たした。スロベニア代表のエースとしての顔も持ち、昨夏のユーロバスケットではボグダノビッチがプレーするセルビア代表を下して優勝、トーナメントMVPにも輝いた。

昨夏のユーロバスケットでは、ドラギッチ(中央)と共にボグダノビッチ(右端)もオールトーナメントチームに選ばれている[写真]=fiba.com

 ドラギッチにはアウトサイドシュートだけでなく、ピック&ロールでビッグマンらチームメートへ得点機会を演出し、自らは独特のリズムから多彩なステップを繰り出してペイント内で得点を稼ぐこともできる。

 ボグダノビッチは1月中旬からスターターに定着し、ルーキーとしては比較的ミスが少ない堅実なプレーぶりも光る。パサーとしてもセンスがあり、ドラギッチのようにペイント内でも自在に得点することができるようになれば、自身の評価は確実に上がることだろう。

 キングスには若いタレントが多く、伸びしろも十分のため、ボグダノビッチ個人としてだけでなく、チームとしても今後が楽しみである。

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