2019.10.04

【海外メディアに聞く】テリフィック12、W杯、自国リーグ/中国編

テリフィック12の開催期間中、中国人の徐立和さんに話を聞いた
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9月17日から22日にかけてマカオで行われた「The Terrific 12(テリフィック12)」には、日本、中国、韓国、フィリピンから計12チームが集結。各国のメディアも開催地のマカオに駆けつけ、自国チームの戦況を見守った。

日本を除く3カ国のメディアは、Bリーグチームの戦いぶりや同大会について、またアジア諸国が惨敗に終わった「FIBAバスケットボールワールドカップ2019」についてどのように感じているのか。疑問に思った筆者は3カ国のメディア代表者に話を聞いた。1人目はフリーランスとして活動する中国人の徐立和さん。

インタビュー=酒井伸

――今大会を見て、日本のチームや選手について聞かせてください。
 日本のチームはいいプレーをしていたと思います。サイズは大きくないですが、スキルが高く、ポイントガードの選手が素早い。特に富樫勇樹千葉ジェッツ)選手、五十嵐圭新潟アルビレックスBB)選手、比江島慎選手、遠藤祐亮(ともに宇都宮ブレックス)選手が印象に残っています。富樫選手はよくボールを運んでいて、チームの中心でした。五十嵐選手は3ポイントがうまく、比江島選手と遠藤選手は3ポイントだけでなく運動能力も高いと思いました。

――外国籍選手についてはどのよう感じましたか?
 インサイドでのプレーが強いなと。千葉のギャビン・エドワーズ選手はすごくいいプレーをしていたし、琉球のデモン・ブルックス選手はシュートがうまくて印象に残っています。

――ワールドカップの感想を聞かせてください。
 とても残念です。中国は2次ラウンドに進めませんでしたし、アメリカも7位に終わってしまったので。八村塁(ワシントン・ウィザーズ)選手はNBAドラフトで指名されたので注目していますが、日本も全敗と苦戦して悔しさを味わったと思います。

――中国、日本以外のアジアのチームについては?
 中国と競い合っているイランは、出場国の中でアジア1位になってオリンピックの出場権を獲得したのでいいなと。大会全体を見てもアジアのチームはうまくいっていなかったと思います。

――世界との差を埋めるために必要だと思うことを教えてください。
 2つあります。1つは子どもの時からしっかりとしたトレーニングをすること。2つ目は国内のリーグをレベルアップさせていくことです。日本はとても成長してきたと思いますし、未来も明るいのかなと思います。

――CBA(中国バスケットボールリーグ)についてはどのように感じていますか?
 国際的にも影響力が高いと思っていて、NBA、ユーロリーグに次ぐのかなと。元NBAプレーヤーも来るようになって、遼寧フライングレパーズにはランス・スティーブンソン(元ロサンゼルス・レイカーズほか)もプレーしていてレベルが高いです。中国はヤオ・ミン(元ヒューストン・ロケッツ)がバスケットボール協会会長を務めているので、国全体で競技力がより向上していくことを期待しています。

――テリフィック12はどのような大会になってほしいですか?
 最終的に全アジアのチームが参加すればいいと思っています。現在は日本、韓国、中国、フィリピンだけですが、将来的にもっとチーム数が増えればいいなと。また、中国だけで言えば日本(Bリーグ)とのコミュニケーションが少ないので、もっと試合を組めばいいと思いますし、今大会のように日本のチームを見る機会があったらうれしいです。

ランス・スティーブンソンを擁する中国の遼寧フライングレパーズが優勝 [写真]=EASL

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