2019.10.08

【海外メディアに聞く】テリフィック12、W杯、自国リーグ/韓国編

テリフィック12の開催期間中、韓国メディア『JUMPBALL』のソンさんに話を聞いた
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9月17日から22日にかけてマカオで行われた「The Terrific 12(テリフィック12)」には、日本、中国、韓国、フィリピンから計12チームが集結。各国のメディアも開催地のマカオに駆けつけ、自国チームの戦況を見守った。

日本を除く3カ国のメディアは、Bリーグチームの戦いぶりや同大会について、またアジア諸国が惨敗に終わった「FIBAバスケットボールワールドカップ2019」についてどのように感じているのか。疑問に思った筆者は3カ国のメディア代表者に話を聞いた。最後は韓国メディア『JUMPBALL』のソン・デボムさん。

インタビュー=酒井伸

――今大会に出場している日本チームの印象を聞かせてください。
ソン 優勝できるレベルだと思っていました。しかし、前回王者の琉球ゴールデンキングスは予選敗退。宇都宮ブレックスの6番(比江島慎)、0番(田臥勇太)、千葉ジェッツの2番(富樫勇樹)に期待していましたが、予選敗退で見る機会が少なかったのが残念です。

――ワールドカップについてはどのように感じましたか?
ソン アジアのチームの大半は全体的にいいプレーができていなく、日本だけでなく韓国、中国も実力が発揮できなかったと思います。私は八村(塁/ワシントン・ウィザーズ)選手と渡邊(雄太/メンフィス・グリズリーズ)選手に注目していて、彼ら2人も自分の実力を出しきれていなかった印象です。

――韓国代表の戦い方についてどのように考えていますか?
ソン 韓国のスタイルは古いと思っていて、世界のトレンドについていけていないのかなと。今は帰化選手のラ・ゴンアをメインにして作戦を立てていますが、もっとアタック、シュート、スピードを重視したいと思っています。そのためにはいろいろな大会を経験することが必要です。

――世界との差を埋めるために必要だと思うことを教えてください。
ソン もっと若い世代を育てることです。ヨーロッパは若手の育成を第一に考えていて、アジアの国々は若手に対してのトレーニングが足りていないと思います。ただ、日本は若手の育成を重視していて、コーチや関係者は若い選手が経験する機会を作っているのかなと。日本の取り組みはとても良く、今後はもっと発展していくと思っています。

――KBL(韓国バスケットボールリーグ)の現状はいかがですか?
ソン 発展していないと思っていますし、ファンも面白くないと思っているはずです。私は人気度、ビジネス面において、ここ約20年で最悪な状況だと思っています。そのため、今はコーチや関係者、選手がこの状況を変えようと努力しています。

――外国籍選手の身長制限ルールについてはどのように考えていますか?
ソン 2018-19シーズンだけ身長制限のルールがありました。韓国人選手のレベルアップのため採用されましたが、ファンやコーチはこのルールが良くないと思っていました。リーグのレベルを保つために外国籍選手は大切ですし、大きな選手がいることも大事です。

――テリフィック12に期待することを聞かせてください。
ソン 毎年この大会を見ていますが、年々レベルが上がっています。多くのメディアも来るようになり、大会の運営もスムーズになっていると感じます。大会が発展するためには、参加4カ国がもっとコミュニケーションを取り合うことが必要かなと。

決勝に進んだソウルSKナイツだが、惜しくも2位で大会を終了 [写真]=EASL

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