ともに連敗スタートとなった両チームの顔合わせは、リーグ統一によって実現した“神奈川ダービー”だ。
大黒柱の1人である辻直人の欠場もあり、2戦続けて接戦を落とした昨季のNBL王者、川崎ブレイブサンダース。数字に表れる部分でいうと、やはりもう1人の大黒柱、ニック ファジーカス頼みになっている感は否めない。
一方の横浜ビー・コルセアーズは、新戦力が8人にのぼる上、ジェイソン ウォッシュバーンの合流が開幕直前となった。チーム6年目の蒲谷正之も負傷で戦線離脱しており、まだチームケミストリーを築けていない状態だ。
Bリーグ初勝利が懸かる対戦。地力では勝る川崎も、辻不在となれば得点力ダウンは免れず、実際に開幕節の2試合も得点は伸びなかった。長谷川技や谷口光貴らの奮起がなければ、今節も同じ轍を踏む可能性はある。
横浜にとっては、アウェイではあるが隣の市。多くのブースターが川崎市とどろきアリーナをジャックすることは間違いなく、高いモチベーションで試合に臨めることは有利に働く。勝利という結果でブースターの期待に応えたいところだ。合流直後にもかかわらず2戦目で20得点を挙げたウォッシュバーンが、ファジーカス相手にどのようなパフォーマンスを発揮するかという点にも注目したい。
文=吉川哲彦