1日、B1リーグ第2節が行われ、栃木ブレックスが敵地で千葉ジェッツと対戦した。田臥勇太と富樫勇樹の新旧スターの対決で注目された一戦は、栃木がオフェンスリバウンドの強さを活かして得点を重ね、83-57で勝利を収めた。
千葉のホーム、船橋アリーナは、これまでの記録を更新する5293人の観客が詰めかけた。栃木の古川孝敏が「嫌だった」と試合後に話すほどの大声援に後押しされ、ファーストポイントは千葉が奪取。ところが、その後はターンオーバーが頻発し、栃木に主導権を渡してしまう。栃木はポイントガードの田臥がライアン ロシターや竹内公輔を巧みにリードしてインサイドを攻略、一気に点差を広げて21-12で第1クォーターを終えた。
第2クォーターは立ちあがりから互いにタイトなディフェンスを敷き、両チームとも得点を伸ばせない。残り3分、千葉は富樫を起点としたファーストブレイクから連続ポイントを挙げるも点差を縮めることはできず、栃木が9点のリードを保ったまま前半を折り返した。
後半開始早々から千葉は切り替えの速さと豊富な運動量で攻勢をかけ、原修太とマイケル パーカーの連続3ポイントなどで一時4点差まで詰め寄る。しかし、つかみかけた流れを手繰り寄せることはできず、栃木がすかさず反撃に出る。フィジカルを活かしたリバウンドで強さを発揮すると、古川の3ポイント2本を含む9得点の活躍などで14点差までリードを広げ、58-44で最終クォーターに突入した。
早めに点差を縮めたい千葉だが、スタートから栃木に連続ポイントを許し苦しい展開となる。栃木はトーマス ウィスマンヘッドコーチが「第4クォーターからようやく3ポイントの精度が改善された」と評するように、田臥、古川、須田侑太郎が3ポイントを沈める。最終スコアは83-57。今節注目のカードは終わってみれば、栃木の圧勝で幕を閉じた。
開幕2戦ではロースコアに苦しんだ栃木だが、田臥が「とにかく試合開始から集中した」と語る厳しいディフェンスからゲームを支配し、3戦目にして初めて80点以上の得点を挙げた。このまま勢いに乗りたい栃木と、ホームでの連敗は何としても避けたい千葉。第2戦は明日2日15時、船橋アリーナで開催される。
文=山口晋平