残り4秒で勝ち越し、川崎がホームで富山を下し破竹の7連勝

川崎の藤井は控えスタートながら6得点を挙げて勝利に貢献[写真]=B.LEAGUE

10月21日にB1リーグ第5節第1戦、川崎ブレイブサンダースvs富山グラウジーズが行われた。

6連勝中の川崎に対し、開幕戦の勝利後7連敗中と対照的な両チームだったが、第1クォーターは一進一退の攻防を見せる。川崎はニック ファジーカスとライアン スパングラーの両外国籍選手が圧倒的な存在感を見せ、前者が8得点、後者が9得点とチーム総得点のほとんどを2人で稼いだ。一方の富山は、開始わずか3分半で5つのチームファウルを犯すも、試合後に川崎の北卓也ヘッドコーチが振り返ったように、この積極的なディフェンスに川崎は大いに苦しめられた。オフェンスでも粘り強いパス回しからディフェンスのギャップを作り、フリーの状況を生みだして着実に加点。川崎が20-16でリードするも、富山も互角の戦いを見せた。

第2クォーターは川崎にとって我慢の時間帯が続いた。スパングラーがインサイドでオフェンスリバウンド、スクリーンプレーに奮闘し味方のシュートチャンスを作るも、肝心のフィニッシュが決まらない。すると次第に流れは富山へと傾いていく。徐々に点差を詰められ残り1分56秒、アール バロンのダンクシュートで逆転に許してしまう。直後に辻直人のパスが岡田優にカットされ、そのままレイアップを決められて失点。岡田には残り5秒で3ポイントシュートも決められた。

4点ビハインドで迎えた後半、川崎はディフェンスからリズムを取り戻していく。序盤の篠山竜青のフリースローを皮切りに、辻の連続ポイントなどでわずか5分間で17連続得点を挙げ、一気に富山を突き放す。この10分間を終えてのスコアは56-48、完全に形勢が逆転したかに見えた。

しかし、最終クォーターでは再び富山の反撃に遭い、城宝匡史やアール バロンの3ポイントなどで追いあげられる。残り3分でついに同点に追いつかれ、続く岡田の3ポイントで最大14点差をひっくり返された。そこからはまさに勝利への執念と集中力の戦いとなった。両チームとも最後までファイトし、72-72の同点で迎えた残り4秒、ファジーカスがファウルで得たフリースローを2本しっかりと決め、激闘に終止符を打った。

熱戦となった川崎と富山のリターンマッチは明日22日18時、とどろきアリーナで幕を開ける。

 

文=樋口隆太朗

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