シャンソンVマジックやデンソーアイリスで活躍し、女子日本代表にも名を連ねた中川聴乃(なかがわ・あきの)さんが“バスケットボール初心者”へ、知ってもらいたい用語やポジション、プレーを解説。さっそく覚えて友達、彼氏、彼女とアリーナへ行こう!
覚えておきたいバスケットボール用語 ~初級編~
①トラベリング
ボールを持って3歩以上歩く反則です。一歩目が片足で、ジャンプして両足を着くとそこから動けなくなります。逆に一歩目が両足だとどちらかを軸足にしてもう一歩動けます。ガードの選手がボールをもらって、ドライブに行く瞬間にトラベリングをしてしまうことはよくありますね。また、レイアップシュートやダンクに行く時、トラべリングと疑わしいプレーがありますが、プレーを切らないためなのか、審判によっては流されることもあります。実はNBAではよくあることで、国際試合でもたまにあるんです。私が日本代表でプレーしていた時もあって、ただそれを指摘したり、アピールしたりするのは日本人だけで(苦笑)、海外の選手は当たり前のようにプレーを続けていました。でも指摘することで、審判がその選手をマークするようになるので、判定が覆らなくても指摘することは大事だと思います。
②24秒ルール/3秒ルール
攻撃側がボールを持てる時間は24秒間で、それまでにシュートを打たないとプレーが止まり、相手ボールになります。シュートを打ってリングに当たると、どちらがリバウンドを取ってもリセットされまたゼロからになりますが、リングに当たらず攻撃側がボールを拾った場合は継続になります。このルールがあることで、オフェンスとディフェンスの切り替えが速くなるので、見ている人たちも楽しめると思います。3秒ルールは選手がペイントエリア内に滞在できる時間です。エリア内に入ったら3秒以内に両足を出さないと反則になり、チームがボールを持っている場合は相手ボールになります。これは中のスペースを空けるため、ゴール下の激しいプレーを引きだすためのルールと言ってもいいと思います。ただし3秒ルールは正確に測るのが難しく、審判団の判断によるところが大きいので見逃されるケースも少なからずあります。
③プッシング/チャージング
相手を押してしまうファウルです。ドリブルを止めようとする時、コースにしっかり入らず体をぶつけてしまうとプッシングを取られます。あとは、ボールを受けようとしている相手のビッグマンを後ろから抑えようとして、背中を押してしまっても取られます。逆に攻撃側のファウルとしてチャージングがあります。コースに入っているディフェンスに対して、正面からぶつかった場合などに起こるファウルで、プッシングとは本当に紙一重のプレーです。