1月5日、都内で日本バスケットボール協会(JBA)の三屋裕子会長とBリーグの大河正明チェアマンが合同で、協会とリーグのスタッフ、メディア向けに新年の挨拶を行った。
三屋会長は始めにスタッフへ“原点回帰”を呼びかけた。「私たちは、プレーヤーの笑顔やガッツポーズを作るため守るため、子どもたちにバスケットボールを伝えるためにがんばっています。悩んだり迷ったりした時は、自分が何のために仕事をしているか考えてください」。続けて女子日本代表のリオデジャネイロ・オリンピックでの躍進を改めて振り返り、理想を高く持つことの大切さを強調した。
大河チェアマンは1年前にスタッフに話したという「ポジティブ、アクティブ、クリエイティブ」を改めて心掛けるよう要請。さらに2020年に向けての抱負として、男子日本代表がアジアナンバーワンになること、Bリーグの中で年俸1億円の選手を生みだすこと、リーグとクラブの事業規模を300億円以上にすることなどを掲げた。
その後の囲み取材では話題が多岐にわたり、男子代表の強化について大河チェアマンは、リーグ戦の合間に代表合宿を組みこむことに加え「テクニカルの面では海外のコーチを招いたり、佐藤(晃一/日本バスケットボール協会スポーツパフォーマンス部会委員長)さんもいるのでフィジカルも向上していく」とコメント。三屋会長は女子代表について「リオ五輪である程度形が固まったので、このチームを軸に成熟させていきます。日本らしいスタイルを追求して、次(東京五輪)は金メダルを目標に戦います」と意気込みを語った。
選手育成にも触れ、大河チェアマンは「アンダーカテゴリーの再編は大事。例えばU-15は夏の全中(全国中学校バスケットボール大会)が終わると、そこから間が空いてしまうので、各クラブに育成年代のチームを持つよう働きかけています」と話した。さらに、飛躍が期待されるU-18世代、大学年代も単発の代表活動で終えることなく、「もっと協会が育成に踏みこんで」継続的に活動できるよう訴えた。この意見には三屋会長も「男子だけでなく女子もやらないといけない」と同調。「切れ目のない継続してできる育成システムを、協会主導で作らないといけない」と力強く語った。