決勝進出を懸けて栃木と三河が激突、古巣との大一番に臨む古川孝敏に注目

 注目を集めたシリーズを制したのは栃木ブレックスだった。千葉ジェッツという難敵を迎えての1戦目は、主力の3ポイントシュートを徹底して封じる戦術が功を奏し、相手を73点に抑えて勝利。2戦目は一転して第1クォーターに20点という大量ビハインドを背負いながら、その後の30分間はほぼ主導権を握り続けて白星を挙げた。相手の3ポイントは21本中2本の成功にとどまり、1戦目にシュート感覚を狂わせたことが2戦目にも活きた。

 その栃木と相まみえるのはシーホース三河だ。意気揚々と乗りこんできた琉球ゴールデンキングスの勢いに押される場面もあったが、試合巧者らしい落ち着きで2戦とも勝ちきった。金丸晃輔が2戦計50得点をマークし、外国籍選手2人がゴール下を支配した他、比江島慎が2戦計4スティール5ブロックとディフェンスでハッスルした。

 1勝1敗に終わった今季の対戦は、いずれもややロースコアで3点差、6点差という接戦だった。田臥勇太が連日14得点をマークしたが、古巣戦となった古川孝敏は無念の欠場。レギュラーシーズンから6試合連続で2ケタ得点の古川にとっては、この上ないリベンジのチャンスと言っていいだろう。

文=吉川哲彦

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