昨季は大きく負け越した富山グラウジーズ、強豪撃破には新指揮官の手腕が問われる

 昨季中地区で8度の対戦を重ねた富山グラウジーズ川崎ブレイブサンダース、今季の対戦は今節の2戦限りとなる。1勝7敗と大きく負け越した富山は、その唯一の勝利の再現なるか。

 横浜ビー・コルセアーズのホームに乗りこんだ前節、1戦目は前半の12点ビハインドを後半に盛り返し、延長では先手を取って逃げきった。2戦目は第4クォーターにインサイドを攻めこまれ、競り合いを落とした。宇都直輝は1戦目で30得点9リバウンド10アシストと、自身2度目のトリプルダブルまであと一歩届かなかったが、2戦目も16得点7アシスト3スティールと絶好調だ。

 川崎は栃木ブレックスと1勝1敗。1戦目は残り2秒に逆転の3ポイントを浴び、悔しい1点差負け。2戦目は試合開始最初の5分間で相手を2得点に抑えて大量リードを奪い、リベンジを果たしている。千葉ジェッツと星数で並んで東地区3位という状況は変わっていないが、サンロッカーズ渋谷が1勝差に迫っているだけに、今節は負けられない。

 昨季唯一の富山の勝利は、ゾーンアタックと徹底したスローダウンが勝因だった。今季から指揮を執るミオドラグ・ライコビッチヘッドコーチがどのような戦略で臨むか、大いに注目したい。

文=吉川哲彦

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