東地区首位の力を見せつける圧勝!アルバルク東京が44点差をつけ大阪エヴェッサを撃破!

アレックス・カークは両チーム最多タイの16得点をマーク[写真]=B.LEAGUE

 12月9日、Bリーグ第11節が各地で行われ、アルバルク東京大阪エヴェッサをホームのアリーナ立川立飛へ迎えての一戦。現在東地区首位のA東京は前節、シーホース三河の連勝を「16」で止めたものの、続く2戦目を落とし、3節連続で1勝1敗と足踏みが続く。同地区2位の千葉ジェッツが1勝差に迫る中、次節以降は強豪ひしめく同地区との対戦が続くだけに、今節の大阪戦はしっかりと連勝しておきたいところだ。迎える大阪は、西宮ストークス戦で連勝。ジーノ・ポマーレ熊谷尚也といった中軸に加え、デイビッド・ウェアが調子を上げており、西地区4位へと浮上した。現在、リーグ内でも勢いを感じる難敵。アレックス・カークのバックアップを務めるランデン・ルーカスをインジュアリーリスト登録し、ブレンダン・レーンを獲得したA東京。この緊急補強が戦力増となるのか、注目の一戦だ。

 試合開始は17時10分。A東京はポイントガード(1番)に安藤誓哉、シューティングガード(2番)に田中大貴、スモールフォワード(3番)に菊地祥平、パワーフォワード(4番)に竹内譲次、センター(5番)にアレックス・カークの布陣でスタート。対する大阪は1番にベテラン木下博之、2番に今野翔太、3番に熊谷尚也、4番に根来新之助、5番にジーノ・ポマーレのスターティングファイブで臨む。

 A東京は開始から、厳しいディフェンスで大阪のオフェンスを寸断する。A東京はカーク、竹内とインサイドのサイズで上回るうえに、アウトサイドのディフェンスでも大阪のスクリーンプレーに対し、しっかりとディフェンスがついていく。更に大阪の起点となる熊谷に対しては“エースキラー”菊地がいつものようにべったりと徹底マーク。A東京はボールの出しどころがなく戸惑う大阪をわずか11点に抑え、出足のクォーターを28-11とリードする。

 続く第2クォーターも第1クォーターの再現のような展開。A東京は厳しいディフェンスで大阪のオフェンスを封じ込めると、オフェンスでは素早いパス回しからアウトサイドにフリーの選手を作る。落ち着いて外のシュートを沈めると、このクォーターも効率良く得点を重ね、その差を広げにかかる。A東京は、このクォーターも大阪を11点に抑え、前半を終えて48-22と大きなリードを得て試合を折り返した。

ベテランの木下博之は約20分間の出場で計7得点[写真]=B.LEAGUE

 後半に入るとA東京は、大阪の激しいプレッシャーを前から受けて、バタバタとするシーンも垣間見えたものの、前半の大量リードをしっかりとキープしながら安定の試合運びを見せる。第3クォーターを24-20、最終クォーターを27-13とし、ファイナルスコア99-55と44点差の大量リードで勝利を収めた。

 敗れた大阪の桶谷大ヘッドコーチは「いや、これだけ気持ちよく負けると……」と苦笑いをしながらながら試合後の会見場にあらわれると「最初にゲームを菊地くんに作られて、自分たちの捨てどころとしていた3ポイントシュートを第1クォーターに3本も決められてしまった。アルバルクのように才能のあるチームにトランジションをされてしまうと厳しい」と語ると、「今日は東京のみんなに気持ちよくプレーをされてしまったので、(明日は)出足のところで気持ちよくプレーをさせないようにしたい」と気持ちを切り替えて、次のゲームでのリベンジを誓った。

 A東京のルカ・パビチェビッチHCは「選手はよく戦ってくれて、良い試合だった」と、まずは選手を称えると、続けて「他の国では同じチームとやるというのはあまりない。負けたチームは今日の借りを返すつもりで来るだろう。気持ちで負けないようなプレーをしたい」と大勝にも気を緩めない姿勢を見せた。

 A東京は、後半も前半のリプレイのようにピックとスキップパス(隣のプレーヤーを飛ばして、その隣まで通すパスのこと)、スイングパス(ウイングからトップにパスを経由して、逆サイドのウイングへとパス通すこと)を組み合わせながら、大阪のディフェンスに的を絞らせず着実に得点。後半に入りゴール下へのドライブを果敢にしかける大阪のオフェンスだが、シュート、パスともに精度を欠き、A東京を追いあげるには至らなかった。

 A東京はディフェンスの強度やサイズはもちろん、ゴールへドライブ後の選択肢や、ゴール下からアウトサイドへのパスなど、一つ一つのプレー精度で上回り、東地区首位を走るチームの力を見せつけた。

文=村上成

【試合結果】
アルバルク東京 99-55 大阪エヴェッサ(@アリーナ立川立飛)
A東京|28|20|24|27|=99
大 阪|11|11|20|13|=55

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