1月14日、熊本県立総合体育館でオールスターゲーム「B.LEAGUE ALL-STAR GAME2018」が開催。Bリーグで活躍するスター選手が一同に会した夢の祭典は、最終スコア123-111でB.WHITEに軍配が上がった。
しかし、この試合で最も観客を魅了したのは地元熊本県出身でB.BLACKの小林慎太郎(熊本ヴォルターズ)だ。第2クォーターからコートに立つと、この10分間だけで5本の3ポイントをマークし、一気に主役に躍り出る。続く第3クォーター開始23秒にも3ポイントを決めると計18得点を記録し、ファンによるSNS投票の結果、見事MVPに輝いた。
小林は受賞後のインタビューで「熊本開催ということで、多くの方に投票してもらえて本当にうれしく思っています」と喜びを述べた。また、オールスター開催前に、「1カ月後、1年後だけでなく、2年後、3年後も熊本や多くのバスケットボールファンの記憶に残ることが自分にとって成功」と語っていた小林。
「永く皆さんの心に残るようなプレーをできたらと思いながらやりました。たくさんの日本を代表する選手たちがここに来てくれて、一つひとつ丁寧に子どもたちにサインをしたり笑顔を作れる活動ができたことは本当に成功できたと思います」と胸を張った。
「熊本は2度の大きな地震に見舞われ、本当に苦しい状況が続きました。この体育館にもたくさんの人が避難し、今ここでバスケットをしているのが不思議なくらいの悲惨な状況でした。その後、福岡にも九州北部豪雨があり、被災地はまだまだ復興にはほど遠いというのが現地にいる人たちの気持ちです」
「僕たちはバスケットボールで元気を与える、笑顔にすることが使命。今日はたくさんの笑顔と勇気を作り出せたと思っています。これからまだまだ被災地は復興に向けて立ちあがっていきます。東日本もそうですけど、メディアにも少しずつ取りあげられなくなっていますが、僕たちが活躍することでそのことを忘れさせない、風化させません。そして日本バスケットボールがもっと多くの人に広まっていくよう、これからも末永いご支援とご声援をよろしくお願いします」
熊本とバスケットボールをこよなく愛する小林は、最後に日本全国へ向け力強くメッセージを送った。