古巣に挑んだ山内盛久、元同僚とのマッチアップは「何もできなかった」

サンロッカーズ渋谷の山内は昨季まで琉球に在籍 [写真]=B.LEAGUE

「気合いはすごく入っていたが、それが空回りした結果になった」

 練習生時代も含め計6シーズン在籍した古巣との試合後、サンロッカーズ渋谷山内盛久がこう口にして肩を落とした。

 2月17日、ホームの青山学院記念館に琉球ゴールデンキングスを迎えたB1リーグ第20節第2戦。スターティングファイブに名を連ねた山内だったが、試合開始26秒、シュートを打とうとした岸本隆一をファウルで止め、2本のフリースローを献上。同1分13秒にはターンオーバーを犯すと、その流れから得点を与え、相手に0-7のランを許した。タイムアウト明けの同1分52秒、この日唯一の得点を挙げたものの、その後も安易なパスミスをするなど、精彩を欠くプレーが目立った。

 結局、試合は77-84で黒星。2戦をとおして先発ポイントガードを務めた山内は「自分の責任だと感じている。相手に流れを持っていかれるきっかけを作ってしまったのは反省しないといけないと思う」と振り返った。

 もっとも、相手ポイントガードの岸本は、2013-14シーズンからしのぎを削った元同僚だ。琉球在籍時の練習では「ケガをさせてはいけないからあまり激しくいけなかった」(山内)というが、2試合連続で激しいマッチアップを繰り広げた。試合前にやり取りがあったか問うと、「これまでともに過ごしていたので、あまり多く語ることはなかった」とコメント。「ゲームで、全力でできるのは楽しかった」と話したが、「やられたというより、何もできなかったという思いが強い。身を引き締めていきたい」と、かつてのチームメートから刺激を受けたようだ。

岸本は2戦計15得点7アシストの活躍 [写真]=B.LEAGUE

 今季開幕戦で1勝1敗と星を分け合った相手にホームで痛恨の2連敗。「やりづらさが増していた。チームとしてレベルが上がっていたので、個では戦えないなと感じた」と相手を評価した一方で、西地区首位を走る琉球との対戦から得たこともあるという。

「自分たちがやるべきチームバスケを学ばなければいけない2日間だった。負けを受け止め、チームに持ち帰りたい。どんなに抑えても点を取らないと勝てない。厚みのあるオフェンスができるようにしたい」

 また、この日のゲームには多くの琉球ブースターが駆けつけ、試合後の山内に声を掛ける場面も見られた。「自分としては懐かしい感覚だった。もっといいプレーを見せれたら」と言及。今季レギュラーシーズンでの対戦は残っていないが、チャンピオンシップで顔を合わせる可能性も十分ある。「(リベンジは)次回に持ち越そうかな」と微笑み、山内は会場を後にした。

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