3月17日、船橋アリーナでB1リーグ第23節第1戦の千葉ジェッツvs栃木ブレックスが行われた。激戦の東地区において、ともに負けられない状況が続くチーム同士の好カードは、5155名の大観衆が見守る中、73-71でアウェイの栃木に軍配が上がった。
立ちあがり、先取点から連続10得点を重ね、勢いに乗るかと思われた栃木。しかし、第1クォーター終了時には18-15まで追いつかれ、第2クォーター開始4分9秒で千葉に逆転を許す。後半に入ってもリードを奪えないまま試合が進むと、第4クォーターでは一時12点差をつけられた。それでも、最後まで諦めない栃木は、試合終了残り2分7秒以降、千葉の得点を封じこめる粘りのディフェンスを見せる。同27秒でついに71-71の同点に追いつくと、試合終了間際に喜多川修平がリバウンドからのワンマン速攻でファウルを誘い、それで得たフリースローを確実に決めて逆転勝利を果たした。
この試合、今シーズン最長となる約27分間のプレータイムを得たキャプテンの田臥勇太は、計11得点4リバウンド1アシストを記録。4つの被ファウルを奪うなど、攻守に渡ってチームの勝利に貢献した。試合後の会見では、「最後の最後までみんなが諦めず、1点でもいいから勝つという思いで戦った。どんな時も下を向かずに、誰かがミスをしても次がんばろうとみんなで声をかけ合った」と試合を振り返った。
開幕当初は苦戦が続き地区最下位に沈んでいた栃木だったが、現在(同日時点)は4位まで順位を上げて、チャンピオンシップ出場も現実味を帯びている。「口で言うのは簡単ですが、本当にディフェンスを激しくやれれば、いいオフェンスにつながるので、そこを全員が意識し続けなければいけない。ブレックスというのはそういうチーム。これからもそのプライドと責任をみんなが持って、チーム全員で力を合わせてやっていくチームでありたい。苦しい試合であればあるほどまた成長できるので、これからも成長していきたい」と先を見据えた。
また、注目が集まった富樫勇樹とのマッチアップについて質問が及ぶと「この対戦がファンの方に喜んでもらえたら僕も嬉しい。(富樫は)ケガから復帰して、すごく元気にプレーしていたので安心しました」とプロ意識と先輩の優しさも垣間見せた。