横浜ビー・コルセアーズと戦った第24節2戦目の勝利で中地区2位以上が確定し、シーホース三河はチャンピオンシップに名乗りを上げた。桜木ジェイアールや金丸晃輔、比江島慎といった“数字を残す”タレントがそろう三河は、シーズン終盤に差しかかり、CSを見据えて主力の出場時間が伸びてきている。
その中で、ディフェンスが持ち味の橋本竜馬も出場時間とともに各スタッツの伸びが目立ち、この日も積極的にリングにアタックして14得点。2月以降の7節のうち6節で2戦目に2ケタ得点を挙げ、連戦の2戦目での活躍が際立つ。
「土日の連戦というのは難しくて、土曜の試合の後に相手がスカウティングしてきて日曜に同じことをやらせないという流れになる。僕自身が土日で変えていることは特にないんですが、常にシュートチャンスを狙うことは今取り組んでいて、日曜に点数が取れていることは僕もわかっています。たまたま今はそうなっていますが、土日で違う展開になる中でそれができていること、日替わりで良い選手が出てきていることも三河の強さだと思います」
連戦の難しさは、相手のスカウティングだけではなくコンディショニングという面にもある。もちろん橋本にも疲労という大敵は容赦なく襲いかかってくるはずだが、それでも得点を伸ばしていることは立派の一言に尽きる。
「チームスタッフがメディカル面のケアをしっかりしてくれますし、一週間の流れの中で自分のコンディションを把握して、常に高い水準で体をコントロールできているのが日曜に活躍している要因。今シーズンは代表活動もあってしんどいところはあったんですが、『どうすれば疲れが取れるのか』といったチャレンジの場でもあった。自分自身が成長できる良い期間だったと思います」
そして、橋本の最大の魅力といえばその強いキャプテンシーだ。「いろんなところでそう言っていただくのを嬉しく思う」という橋本は、リーダーの自覚と責任を持ってチームをまとめあげようとしている。
「チームの中でもそれは根づいていて、自分が何かを発する時にも周りはしっかり目を向けてくれる。そういう状況を作るのは1日ではできないので、毎日の練習の姿勢を大事にしていて、それをチームメートが見ている。自分が選手として大きくなっていくためにはいろんなことができたほうが良いので、ディフェンスもキャプテンシーの部分もすべて貪欲に、選手生活が終わるまで突き詰めていきたいです」
文=吉川哲彦