レバンガ北海道が奮闘を見せるも、ホームの千葉ジェッツが逃げきり3点差辛勝

千葉のエドワーズはゲームハイの28得点で勝利に貢献[写真]=B.LEAGUE

 4月28日、B1リーグ第30節第1戦が千葉ポートアリーナで行われ、千葉ジェッツレバンガ北海道が対戦した。

「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」への出場権を失った北海道だが、この日は折茂武彦の3ポイントシュートでスタート。折茂はその後も巧みなポジショニングでディフェンスとのズレを作り、2本の3ポイントを沈める。さらに千葉のターンオーバーに乗じて11得点をゲットし互角の試合運びを見せる。

 対する千葉は第1クォーター終盤に猛攻を仕掛ける。原修太のドライブからのレイアップで17-17の同点にすると、その後、7-0のランを見せ、24-17で第1クォーターを終えた。

 第2クォーターは完全に北海道がペースをつかむ。北海道はオールコートで当たるゾーンディフェンスを交え、千葉の得点を抑える。粘りのあるディフェンスから千葉のお株を奪う早い攻めでたたみかけ、残り2分10秒から10連続得点をたたきだし逆転に成功。残り2秒には富樫勇樹にレイアップを決められるものの、松島良豪がロングの3ポイントシュートをブザービーターで決め、北海道が3点リードで前半を折り返した。

マーク・トラソリーニは第2クォーターに7得点4リバウンドを記録[写真]=B.LEAGUE

 ターンオーバーからの得点が千葉の9に対して北海道は17。細かいミスから波に乗れなかった千葉だったが、第3クォーターに入ると本来のプレーを繰り出すようになる。特に前半0点だったマイケル・パーカーが積極的にボールに絡んでいく。パーカーはこのクォーターだけで10点を挙げると、アキ・チェンバースギャビン・エドワーズが確実にフォロースルーを沈め、リードを14に広げ最終クォーターを迎えた。

 しかし、この日の北海道はリードを奪われても気持ちが折れなかった。マーク・トラソニーにや桜井良太の3ポイントシュートなどでジリジリと点差を詰めていくと、残り時間が1分を切った段階で点差は6。北海道は多嶋朝飛ディジョン・トンプソンが千葉のミスから速攻を決め、残り23秒、ついに1ゴール差まで迫った。

 残り10秒、千葉は小野龍猛がフリースローを2本決めらず、3点差で北海道の攻撃。最後はトンプソンにボールを託したが、同点を狙った3ポイントシュートはリングをたたき、試合終了。北海道の猛追を何とかしのいだ千葉が何とか勝ちを拾った。

マイケル・パーカーは前半無得点に終わったが、後半に16点を挙げる活躍を見せた[写真]=B.LEAGUE

 すでにチャンピオンシップ進出の道が絶たれた北海道。今シーズンも千葉に勝利していないが、「シーズンの最後に準備してきたものを選手は出してくれた。これまでと違う戦いができ、チームとして誇りに思う」と、水野宏太ヘッドコーチは選手を称えた。しかし、「第1クォータ―の最後と3クォーターの入りのところで千葉に走られたのが敗因。相手に流れを持っていかれた」と、試合を分析するとともに、「明日はしっかり修正して千葉との最終戦に臨みたい」と、ポジティブな姿勢を見せた。

 一方、勝ったとはいえ千葉の大野篤史HCは反省の弁が先に立った。「ターンオーバーから26得点も奪われたり、オフェンスリバウンドを17本も取られたら、自分たちのトランジションバスケットは成り立たない」と、語気を強めた。その中で「選手たちには一つひとつ大事に戦おう、成長していこうと話をしている。持っているものを出し切ってこそ反省と収穫が得られるので、エナジーが見えないような試合はしないようにと選手には伝えた」と、明日の試合に気持ちを切り替えているようだった。

 残り試合は互いに4試合、北海道の諦めない姿勢は称えられるものだろう。千葉とて今日の反省を生かして、本来のバスケットボールを取り戻すはずだ。それだけに明日の試合が楽しみだ。

文=入江美紀雄

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