5月5日に青山学院記念館でB1リーグレギュラーシーズン最終節となる第32節の第1戦が行われ、サンロッカーズ渋谷が大阪エヴェッサと対戦。同点で迎えた試合終了間際、古巣戦に臨むジョシュ・ハレルソンが決勝弾を決め、SR渋谷が70-68で接戦を制した。
「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」進出を逃した一方、2018-19シーズンもB1リーグを舞台に戦うことが決まっているSR渋谷は、負傷離脱中の清水太志郎を除く全選手が出場。中でも、阿部諒は、ややほろ苦い23歳デビュー戦だった。
阿部がコートインしたのは第2クォーター開始2分3秒。試合前、勝久ジェフリーヘッドコーチから出番が来ることを告げられていたというが、「積極的にやろうと思って入ったが、(コートに立つと)消極的になってしまった」と振り返るファーストプレーで5秒バイオレーション。不本意な形で相手にボールを譲ってしまった。
しかしその後は2番ポジション(シューティングガード)として、「(ベンドラメ)礼生さん、ミツ(満原優樹)さんがサポートしてくれた」(阿部)ことで積極的にプレー。同3分39秒には鋭いドライブでゴール下に切りこみ、ファウルを受けながらシュートを狙った。「準備ができていなかった」フリースローを2本とも外したが、約3分後に訪れた同じ場面では確実に2点を稼いだ。
また、勝久HCはディフェンス面の出来について「(阿部)ハードにプレーするのはわかっていた。アクティブに、そしてスカウティングしたことを遂行してくれた」と称えた。同6分20秒にベンチに下がると、後半はチームが接戦に持ちこまれたこともあり出番なし。それでも、わずかな出場時間で本拠地に訪れたブースターにその姿を見せつけた。
自身のプレータイムが伸び悩む中、この日、7得点2アシストを挙げた同期の杉浦佑成について「最近、佑成が試合で活躍しているのを見て、刺激を受けている」。平日の練習前には一緒にカイル・ベイリーアシスタントコーチや伊佐勉ACから指導を受け、「2人で練習して、(コーチ陣から)ファンダメンタル的なことや技術的なことを学んでいる」と、杉浦とともに切磋琢磨しているようだ。
4日に誕生日を迎え、23歳となった阿部。新たな1年に向け「新社会人になる年。自分が試合に出れなくても、チームの一員として、自立して責任を持ってやっていきたい」と意欲を示した。