10月20日、千葉ジェッツはホームの船橋アリーナで行われた新潟アルビレックスBBとのB1リーグ第4節第1戦にて、98-90というハイスコアゲームを制した。
千葉は同節『スーパーレディースDAY&ジャンボくんDAY』と題したイベントを実施。その一環として毎年10月に行われる、乳がんの正しい知識と検診の大切さを伝えるための活動「ピンクリボン月間」にちなみ、選手たちはピンク色のユニフォームを着用して試合に臨んだ。この取り組みは昨シーズンも行われ、会場にはピンクカラーの服を着たファンも目立った。
Bリーグの中でピンクユニフォームといえば、まず頭に浮かぶのは秋田ノーザンハピネッツだろう。千葉には今シーズン、その秋田から移籍してきた選手がいる。シューティングガードの田口成浩だ。田口は富士大学在学中の2012年から昨季まで秋田一筋でプレーし、キャプテンとしてチームの顔とも言える存在であった。
試合後のインタビュー中、千葉の一員として初めて着用したピンクユニフォームについて話を振ると、「気にならないわけないでしょう(笑)」と途端に笑顔になった。「あぁ、もうピンク着るんだなと思いました。みんなからは『やっぱり似合うな』とイジられましたし、今日活躍したら『やっぱりピンクだな』と言われると思っていました」と嬉しそうに話した。その中でも、ともに秋田でプレーした経験のある「(富樫)勇樹と一緒にピンク着れたのが嬉しかった」という。
この日の試合では、約11分の出場で得意の3ポイントは2本中1本成功。得点もこの3点にとどまり、ヒーローにはなれず。しかし、田口は「ある程度、自分中心にやらせてもらっていた」秋田時代に比べ、千葉での現状に一定の手応えを感じている。
「(千葉は)スペシャリストの集まりなので、ここでは中心というかその中での1ピースとして、シューターのスペシャリストになれるようにしたい。今日も(シュートを)打てるところでは打てましたし、そこで1本決まりました。2本目を決めれたらもうちょっとプレータイムが伸びたかもしれません。やっぱり信頼がない限りは試合に出られないので、そこを勝ち取っていきたいなと思います」
21日の第2戦では、再びピンクユニフォームを身にまとって試合に臨む千葉。ピンクに慣れ親しんだ28歳の大活躍に期待したい。
文=小沼克年