5連敗中の大阪エヴェッサ、川崎ブレイブサンダースに対する指揮官の戦略が見もの

大阪エヴェッサvs川崎ブレイブサンダース(@おおきにアリーナ舞洲)
第1戦:11月3日18時05分~、第2戦:11月4日14時05分~

 4勝1敗と順調なスタートから一転、第4節から現在まで5連敗中。穂坂健祐ヘッドコーチ率いる新体制の大阪エヴェッサが壁に突き当たっている。今節、川崎ブレイブサンダースから白星を奪い取り、壁を破る手応えをつかみたいところだ。

 失点は抑えながらも得点が伸び悩んで白星を勝ち取りきれずにいた大阪は、前節の千葉ジェッツ戦もやはり似た内容になってしまった。怒とうのオフェンス力を持つ千葉を相手に1戦目は77失点、2戦目は80失点と健闘したが、得点は2戦とも70点を割りこんだ。今季はシューティングガードで起用されている合田怜が2戦ともスターターに抜てきされ、いずれも2ケタ得点と期待に応えたが、熊谷尚也に加えて木下博之が欠場したこともあり、他の日本人選手の得点がオフェンス面で存在感を欠いた。チーム全体でもここまでの10試合はシュートの成功率が軒並み低く、3ポイントは試投数こそ多いものの成功率はかろうじて30パーセント台、フリースローに至ってはリーグで唯一成功率が60パーセントを切っている。

 対する川崎は、琉球ゴールデンキングスとの1戦目に敗れて4連敗。第1クォーターで6-29と圧倒されたのがあまりにも痛く、その後は第2クォーターを5失点に抑えるなどディフェンスで踏ん張り、一時は3点差まで迫ったが及ばなかった。2戦目はスターターを入れ替え、ニック・ファジーカスを今季初起用。さらに篠山竜青に代えて藤井祐眞を先発に入れた。その結果、ファジーカスの今季最多28得点などで前半のビハインドを第3クォーターに逆転し、接戦を勝ちきって連敗を止めた。

 川崎も現時点では大阪に次いでリーグで3番目に得点が少ないが、前節に見せたように今後はファジーカスを含めた実質オンザコート3の時間帯も増えるとみられる。その川崎に対し、ディフェンスのさらなる強化を優先するか、それともオフェンス面の改善を志向するか、穂坂HCの戦略が見ものだ。

文=吉川哲彦

■ロースター
・大阪(ヘッドコーチ:穂坂健祐)
今野翔太
長野誠史(NEW)
藤高宗一郎
ファイ・パプ月瑠(NEW)
根来新之助
木下博之
合田怜
ジャマール・ソープ(NEW)
エグゼビア・ギブソン
熊谷尚也
畠山俊樹(NEW)
ジョシュ・ハレルソン(NEW)

・川崎(ヘッドコーチ:北卓也)
藤井祐眞
林翔太郎
青木保憲
篠山竜青
辻直人
谷口光貴
鎌田裕也
バーノン・マクリン(NEW)
ニック・ファジーカス
バンバ・ジュフ
シェーン・エドワーズ(NEW)
長谷川技

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