今シーズンの栃木ブレックスは、終盤戦まで激戦の地区首位を争う格好となるも、東地区2位でレギュラーシーズンを終えた。ルーキーイヤーの2012年から栃木一筋でプレーする遠藤祐亮は、昨季のレギュラーシーズン1試合平均8.2得点から今シーズンは同11.7得点をマーク。オフェンス面でも成長を遂げた。
クラブ史上2度目となるBリーグチャンピオンへの挑戦へ向け、遠藤は「昨シーズンはクォーターファイナルで負けた悔しさがある中で、今シーズンの順位は東地区2位でしたけど成績的には充実していました。自分たちに期待してくれている人たちも多いと思います。レギュラーシーズンとは違った最高の雰囲気でクォーターファイナルはホーム開催できます。個々のレベルアップやチームディフェンスの完成度を考えると、Bリーグで3シーズン過ごした中で一番優勝したい想いは強いです」と語った。
「B.LEAGUE QUATERFINALS 2018-19」での対戦相手は、初年度のファイナルで激戦を演じた川崎ブレイブサンダース。「NBL時代からずっと対戦してきて、さらにBリーグ初年度にファイナルで対戦していつも難しい試合になっています。その分では相手のやりたい事は分かっていますし、自分たちのやりたい事を存分に出せるチームだと思うので攻守両面で自分たちらしさをしっかりと発揮できれば、おのずと勝利は見えてくると思っています。ニック・ファジーカス選手や篠山竜青選手の存在感はもちろんですけど、自分自身はマッチアップするかもしれないシェーン・エドワーズ選手が気になっています。レギュラーシーズンでは欠場や調子が上がっていない部分がありましたが、ポストシーズンはやって来ると思う」と、遠藤は警戒を強めている。
一方で自分たちが勝ち進むためのポイントは、やはり持ち味でもあるディフェンス面と分析。「最近の試合でスタートが出だしからディフェンスで流れをつかめていないので、チャンピオンシップになったらより集中力を出さないといけないです。集中してゲームに臨めるメンバーがそろっているし、その部分の理解もしっかりとしているので、クォーターファイナル第1戦の入りから自分たちの強みであるディフェンスの強度を100パーセント出したいです」。
精神的な支柱でもある田臥勇太の復帰、そして日本を代表する大一番での強さを発揮する比江島慎の加入も大きいと語った遠藤。今季加入した栗原貴宏のケガからの復帰は未定だが、“BREX NATION”でディフェンスから再度頂点を狙う。
文=鳴神富一