琉球ゴールデンキングス、ホームのファンとともに乗り越えた崖っぷちの第2戦

「僕たちがファンの皆さんを熱くさせられるように」と話した橋本 [写真]=B.LEAGUE

 4月28日、負ければシーズン終了となる名古屋ダイヤモンドドルフィンズとの「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」のクォーターファイナル第2戦。崖っぷちに立たされた琉球ゴールデンキングスを後押ししたのは、沖縄市体育館を埋め尽くしたホームのファン、ブースターだろう。

 4点ビハインドで迎えた第3クォーター開始3分19秒の場面、相手の8秒バイオレーションを誘発した橋本竜馬が、観客席に向かって両手を突き上げながら咆哮。感情を露わにした行動にファンは歓声を上げると、直後のオフェンスで古川孝敏が3ポイントを沈めた。さらに、同4分9秒には逆転の長距離砲を突き刺し、割れんばかりの大歓声。その後も連続で2本の3ポイントが決まるなど流れをつかみ、最終スコア77-53で名古屋Dを一蹴した。

会場を埋め尽くした琉球のファン [写真]=B.LEAGUE

 琉球の指揮を執る佐々宜央ヘッドコーチは「やっていて最高の試合」だったと振り返る。

「出だしのディフェンスコールがすごいし、戦わなきゃダメという気持ちになる。その勢いをもたらせるのは僕らだと思ったし、3ポイントや竜馬のディフェンスなどエキサイティングなところで盛りあがる。ファンの方々は100パーセント出す準備ができているので、僕らがその場面をどれだけ作らなければいけないのかなと。ファンの方々に甘えず、僕らがファンを巻き込こんで一緒に盛り上がっていければ」

 また、名古屋Dの梶山信吾HCは第1戦と比較して「会場の雰囲気が明らかに違った」という。「ファンの後押しもあり、オフェンスもディフェンスも素晴らしかった」と相手を称えた。フリースロー時には「外せ!」などといった声を浴び、レギュラーシーズンで70.5パーセントを記録した成功率は、第1戦で51.1パーセント、第2戦で40.5パーセント。第1戦後、小林遥太は「独特の雰囲気がある」と、会場の空気について語っていた。

 チームに流れを呼びこんだ橋本は「試合開始から、昨日よりもディフェンスコールなどが響くなと感じた」と明かし、「自分たちが熱くなれるような声援(をしてほしい)、さらに僕たちがファンの皆さんを熱くさせられるようにがんばっていく。次に進めるようにがんばっていきましょう」とコメント。古川も口をそろえるように「こういう空間を作ってくれるのはありがたいことで、力になる。同じ選手として戦ってくれている」と語った。

 ホームコートアドバンテージを活かし、第3戦に望みをつなげた琉球。選手、ファンが一丸となってセミファイナルへの切符をつかみ取れるか。

ファンの声援を背に第3戦に挑む [写真]=B.LEAGUE

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