「少しでも千葉県のバスケットボールの発展につながるような選手に」…市立船橋高校出身の赤穂雷太が市長へ表敬訪問

赤穂雷太が千葉の田村征也社長と松戸徹船橋市長を表敬訪問 [写真提供]=千葉ジェッツ

 7月13日、千葉ジェッツと特別指定選手契約を締結した赤穂雷太が同クラブの田村征也社長と松戸徹船橋市長を表敬訪問した。

 まずは田村社長が挨拶。「千葉県をバスケットボール王国にするというビジョンを掲げて、地域に根ざして、まずは“競技人口の増加”、あとは“育成の強化”、“憧れるようなトップチームを作っていく”、この3つを軸に活動していきたいと思っています。トップチームの強化に関しては、地域に根ざした強化ということで、今日同席しております市立船橋高校出身の赤穂雷太選手を獲得しました。このように地域に根差した選手を獲得して、地域と共に盛り上げていければと思っております」と赤穂獲得の意図を明かした。

 続いて赤穂が緊張した声色で「千葉ジェッツに加入させていただくことになりました赤穂雷太です。自分が少しでも千葉県のバスケットボールの発展につながるような選手になれるように頑張っていきたいと思うので、応援よろしくお願いします」と頭を下げた。

 これに対し松戸市長は「赤穂選手は、星野(拓海)選手以来の市船出身いうことで、自分としてもジェッツの試合やバスケットボール協会の懇親会に行っても、地元の学校を出た選手がいるということは、現在子どもたちの指導に当たっている先生にとっても身近に感じられます。ジェッツが躍進するためにも、大きく活躍してもらいたい」と期待を寄せた。

 市長が「赤穂選手のお家は天井はどうなっているの?」とバスケットボール一家の赤穂家に触れて場を和ませると、赤穂も「天井は高いです」と笑顔に。やっと肩の力が抜けたようだ。

 高校時代には、千葉の前座試合に出場したこともある赤穂。そのクラブから声がかかった際は「高校から見ていたので、すごく嬉しかった」とコメント。松戸市長から東京オリンピックについて問われると「チャンスはゼロではないと思います。しっかりと今年結果を残せば可能性もゼロではないと思うので、頑張りたいと思います」と代表への意欲を示した。

「夢を与えられるプレーヤーになりたい」と語った赤穂 [写真提供]=千葉ジェッツ


 市長との対談後に、メディアの取材に応じた赤穂、高校時代も市長を表敬訪問したことがあったが、「その時は他の部活や選手がいたので。今日はすごく緊張しました」とらしい正直な感想を吐露。続けて「こういった経験は滅多にできないので、ありがたいです。自分のプレーを見て、少しでも小さい子に夢を与えられるプレーヤーになりたいと思っていますし、自分が成長するのは自分の持ち味であるドライブなどをもっと伸ばしていきたいと思います」とコメントした。

 この日、開幕戦のカードがBリーグから発表されたが、開幕まで2カ月ちょっとしか時間はない。千葉は日本代表の富樫勇樹や経験豊富な西村文男、さらには藤永佳昭コー・フリッピンと名だたるガード陣が顔をそろえるクラブ。赤穂もポイントガードを務めることができるが「代表にとっても196センチあるシューターはいないので、成長することができればチャンスもあると思います。今求められているポジションは2番だと思うので、そこで結果を残したいと考えています」とシューティングガードでの飛躍を誓った。

 赤穂は青山学院大学のバスケ部を退団し、千葉とプロ契約を締結。その思いについて問われると「『早くチャレンジした方がいいのか?』と考えるようになり、少しでも早くトップのレベルでプレーして、成長したいと考えていました。横浜でプレーさせていただいて、自分でも通用する部分やしない部分も掴むことができました。大学では気づけなかった考え方やプレーがあったので、さらに上のレベルを経験したいと思う気持ちが強くなりました」と回答。

 高校生の時には「憧れていた」と話す船橋アリーナに、次はプロとしてコートへ立つ赤穂。「高校で何度も試合をさせていただいてやりやすい体育館ですし、雰囲気が好きなので、戻ってこれて嬉しいです。高校の時と比べものにならないくらい観客が入るので、熱い声援の中でプレーしたい気持ちが強いです」と今季の開幕を待ち望む。

 最後に目標を問われると「すごく競争の激しいチームですし、しっかりとプレータイムを勝ち取らないと入団した意味がないので、しっかりとプレ-タイムを勝ち取ることが今の目標です。代表に定着することも目標で、やるからにはそこを目指さないといけないと思いますし、日本を代表するプレーヤーになることが最終的な目標です」と述べた。

 向上心を持ち、自ら厳しい環境を選んだ21歳は、高校3年間を過ごした船橋でどのような活躍を見せてくれるのか。これからも赤穂に注目していきたい。

取材協力・写真提供=千葉ジェッツ

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