年明け2日から開幕した第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)。川崎ブレイブサンダース(Bリーグ1)は8日の準決勝でアルバルク東京(Bリーグ4)と対戦し、78-71で勝利。3年ぶりの決勝進出を果たした。
川崎には「セカンドユニット」と称される控えチームが存在するが、今大会はこのセカンドユニットが絶好調だ。その1人、ポイントガードの藤井祐眞は今大会への意気込みをこう話している。
「シーズン中は、スタート組がつけた点差を自分たちが縮められて帰ってくることが多かった。今大会は逆に、スタート組が同点で帰ってきたらリードを広げるくらいの意識でプレーしている」
この試合は藤井が期待するほど点数は伸びなかったが、強い気持ちが劣勢をひっくり返すビッグプレーにつながった。逆転された第3クォーターの残り4秒、ラストプレーでA東京田中大貴のファンブルを見逃さずスティール。時間いっぱいのレイアップシュートをねじこみ、最終ピリオドの逆転の契機を生みだした。
決勝の相手、千葉ジェッツ(Bリーグ7)は今大会最も勢いに乗っているチーム。藤井は「爆発力のあるチーム。今日のように相手の隙を突くディフェンスで貢献しつつ、3ポイントをしっかり決めきりたい」と抱負を語り、ファンには「また会場に来たくなるようなプレーを僕たちがプレゼントします。会場で待ってます」とアピールした。少し遅めの“お年玉”は、藤井のポジティブなエネルギーと、3年ぶりとなるオールジャパン優勝で決まり。ぜひ会場で受け取ってほしい。
文=青木美帆