1月5日、さいたまスーパーアリーナにて「第93回天皇杯・第84回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」のファイナルラウンド女子準々決勝が行われた。その第2試合でトヨタ自動車アンテロープスは、75−46でアイシン・エィ・ダブリュウィングスを下した。
両チームとも2018年の初戦となったこの試合、第1クォーターはリードが入れ替わる展開となり、トヨタ自動車は17−18とアイシンAWに1点リードされて同クォーターを終える。続く第2クォーター中盤まで、僅差の展開が続き、トヨタ自動車は残り5分25秒、アイシンAWに22−22と同点に追いつかれてしまう。
そこでチームに勢いを与える5連続得点を挙げたのが、長岡萌映子だった。第1クォーターは3本放ったショットをすべてミスしていたが、「シュートチャンスがあれば、攻めようと思っていました。今日はシュートセレクションが悪かったり、シュートが入らない時もありましたが、その後もシュートを打つことをやめず、攻めることができていました」と語った長岡のシュートが決まると、トヨタ自動車は前半を2点リードで終え、第3クォーターにはアイシンAWを24−5と圧倒し、勝負を決めた。
実はこの試合をプレーするにあたり、ベック・ドナルドHCからは『試合を支配しろ』と言われていたという長岡。「全選手がコートに出ている以上、誰にでも『支配しろ』とは言うんですけど、特に自分は得点とかに絡んで、『攻めてこい』と言ってくれます。今日できなかったら明日もできないですので、攻めていくしかない、という気持ちでした」と続けた。
長岡はポストプレーにドライブ、ジャンパー、3ポイントシュートなど、オフェンスにおいて豊富なレパートリーを持っている。では、長岡自身が乗ってくるようなプレーとは何なのだろうか。
「ドライブからのステップで、ターンシュートなどが入ると、乗るかなと思います。あとは、3ポイントシュートやドライブなど、強気で行ったプレーが自分の乗るプレー」と、自身の考えを述べた。ただ、長岡が見据えるのはチームとしてのプレーだ。「このチームでは、オフェンスだけがやるべきことではありません。私もディフェンスやリバウンドを求められていますし、全員が全員、その仕事をしなければいけません。このチームのいいところは誰でも得点できることです。自分が攻めて得点を取っていくことはもちろんなんですけど、いろんな選手が得点できるので、そういったチームプレーができたらいいなと思います」と長岡は語った。
6日に行われる準決勝の相手は、女王JX-ENEOS。得点できる選手を多くそろえるトヨタ自動車は、“チームプレー”を駆使してJX-ENEOS相手にどのようなプレーを見せてくれるのだろうか。明日のJX-ENEOS×トヨタ自動車の試合は必見だ。