9月18日、マカオのスタジオシティイベントセンターで開幕したテリフィック12。このオープンニングゲームに名古屋ダイヤモンドドルフィンズが登場し、チャイニーズ・タイペイの裕隆ディノスと対戦した。この大会では、ロースターに外国籍選手は2名まで登録可能で、コートでプレーできる選手の数には制限がない。また帰化選手に関しては、その国と地域の選手にカウントされる。
名古屋Dのスタート5は小林遥太、マーキース・カミングス、安藤周人、中東泰斗、クレイグ・ブラッキンズ。第1クォーター、昨晩遅く日本から到着したこともあり、体の切れが悪かった名古屋Dは序盤リードを許す。さらに普段使用していないスポルディング製のボールが試合球ということもあり、シュートがリングをたたくシーンが多く見られた。
しかし、第2クォーターに入ると、名古屋Dはディフェンスからリズムをつかんでいく。このクォーターだけで10本も数えた相手のターンオーバーを突いて、カミングス、ブラッキンズの両外国籍選手がリングにアタック。特にブラッキンズは第2クォーターで9得点をあげ、チームのエナジーを送り込んだ。前半を終え、名古屋Dが34-26とリードを奪った。
第3クォーター、流れを変えたい裕隆は2-3のゾーンディフェンスを敷く。しかし、これが裏目に出て、リードを広げられる結果となる。インサイドをかためたポジショニングを尻目に、5本の3ポイントを決めて名古屋Dがペースをつかんでいった。さらにディフェンスのプレッシャーがさらに上がり、名古屋Dが得意とするアップテンポのバスケを披露。このクォーターだけで34得点をあげ、有利に試合を進めていった。
第4クォーター、名古屋Dにも疲れの色が見えてが、裕隆も追いつく足がない。結局、名古屋Dがリードを守り、84-72で開幕戦を制した。新加入のカミングスが両チーム最多の30得点をあげれば、ブラッキンズは28得点10リバウンドのダブル・ダブルを達成。
今大会は日本代表の張本天傑、ケガの笹山貴哉、プライベートの理由で一時帰国しているジャスティン・バーレルがチームに帯同していない。試合後、メディア対応した中東は、「普段プレーイングタイムの少ない選手にはチャンスだし、ここで経験を積むことでチーム全体のレベルアップを図りたい」と今大会での目的に言及した。さらに「昨日の夜遅くにホテルに着いたこともあり、コンディションの面ではタフだったのは事実。明後日はもっと内容のいい試合にしたいのでしっかりと準備したい」と次に目を向けていた。
名古屋Dは1日空けて9月20日の第1試合、中国の浙江ライオンズと対戦する。
文=入江美紀雄