10月4日、大阪エヴェッサ対広島ドラゴンフライズの一戦がおおきにアリーナ舞洲で行われ、84-93でアウェイの広島が勝利し、B1昇格後初白星を収めた。
試合は序盤から互いに積極的に攻撃を仕掛け、一進一退の攻防に。42-39と大阪が3点をリードして後半を迎える。後半開始直後、大阪に8-0のランを見せられ一気にリードを広げられるが、広島の堀田剛司HCがタイムアウトを要求。ここで立て直しを図ると、田中成也やジャマリ・トレイラーらの得点で落ち着きを取り戻し、63-67で最終クォーターへ。
第4クォーターも両チームともに得点を重ねる展開となるが、トレイラーやグレゴリー・エチェニケを中心にインサイドを攻めた広島がペースを握って徐々に差を広げ、84-93で試合終了。広島が前日敗れたリベンジを果たし、B1初勝利を挙げた。広島はトレイラーが22得点14リバウンド、エチェニケが20得点12リバウンドと2人がダブルダブルの活躍を披露した。
Bリーグ開幕前の2015-16シーズンから広島に所属し、今シーズンキャプテンとしてチームをまとめる朝山正悟は「ホッとしていますし、うれしい気持ちがあります」と笑顔を見せ、「今日は最後までどうなるか分からない展開でしたが、みんなで我慢してやれたことが良かったと思います」と振り返った。
「今日はずっと追う展開になって、最後に自分たちがリードした時に我慢できた。追いつかれても、逆転されてもしっかりと我慢して遂行できた。『遂行』という面で前半はおろそかになっていた部分もありましたが、最後は去年やっていたメンバーが出て試合をしっかりと締めることができた。そこで自分たちのアドバンテージが出たと思っています」。朝山はそのように勝因を語り、勝利の味をかみしめていたが、百戦錬磨のベテランは1勝で気を緩めることはない。
「チームにとって歴史的な勝利ですし、ファンも待ち望んでいたと思いますが、僕個人としては勝ったところからより学んでいきたい。負けて成長するところは当然あると思いますが、勝って成長できるようなチームにならないといけない。この1勝でより次に進めるようにしていきたい」。
広島に所属している選手でB1を経験しているのは岡本飛竜、田渡凌、荒尾岳、谷口大智の4人だけ。「B1での経験値不足」が懸念点となりうるが、アイシンシーホース(現シーホース三河)で中心選手としてリーグ優勝、天皇杯制覇を成し遂げた39歳の大ベテランがチームをまとめあげることができれば、B1の猛者相手に堂々たる戦いぶりを披露できるだろう。
広島の次なる相手は、リーグ3連覇を目論むアルバルク東京。朝山は「アルバルクはチャンピオンチームですし、自分たちがどこまでやれるかが試されるところ。ホーム開幕戦の相手としては申し分ないと思うので、自分たちはチャレンジャーのつもりで思いっきりぶつかりたい」と気合十分。昇格組の広島がB1チャンピオン相手にどのようなバスケットを見せるのか。目が離せない戦いとなりそうだ。