今夏のリオデジャネイロ・オリンピックで目覚ましい活躍を見せた女子日本代表チームに本川紗奈生(シャンソンVマジック)ら3人の卒業生を送りこむなど、国内有数の強豪校としての歴史を持つ札幌山の手高校(北海道)。28年連続出場という数字は、今大会に出場する女子チームの中では桜花学園高校(愛知県)に次ぐものであり、通算の出場回数35回は桜花学園を上回る。
今年は、キャプテンでもある栗林美和の高さを活かした戦いを軸にしている。栗林が188センチの長身でゴール下を支配し、外からは池田玲奈が3ポイント攻勢を掛ける。1年生フォワードの東藤なな子も、オフェンスに厚みを加える重要なピース。道予選はすべて100点ゲームと、高い得点力が特徴の攻撃型チームだ。
インターハイではベスト4に進出。前評判の高かった昭和学院高校(千葉県)を1点差でかわし、開志国際高校(新潟県)も6点差で退けたが、準決勝では桜花学園に50得点に抑えこまれる完敗。今大会は決勝に進まなければ桜花学園に雪辱する機会は得られない。まずは慶進高校(山口県)か龍谷富山高校(富山県)との対戦になる初戦からチームの強みを前面に出し、岐阜女子高校(岐阜県)との激突が予想される準決勝まで安定した力を発揮し続けたい。やはり、栗林の攻守の働きがポイントになるだろう。
文=吉川哲彦