連覇を目指す福岡第一高校(福岡県)が大会ベスト4に駒を進めた。
12月27日に東京体育館で行われた「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の男子準々決勝。中部大学第一高校(愛知県)と顔を合わせた福岡第一は、第1クォーターを20-20の同点で終えた。
「前半はモタモタしていた」と試合後に井手口孝コーチが明かしたように、第2クォーターは開始1分37秒から連続得点を許し8点ビハインド。2ケタ点差まで開いて迎えた残り2分17秒に井手拓実が3ポイントを沈めるなど、34-39まで立て直した。
しかし、第3クォーターは残り5分5秒の時点でチームファウルが5つに到達。同1分48秒に大黒柱のバムアンゲイ ジョナサンが4つ目のファウルを犯し、2年生エースの松崎裕樹、控えセンターのクベマジョセフ スティーブがともに3ファウル。1年生ポイントガードの河村勇輝が素早いドリブルと技ありパスで好機を作りだすものの、終了間際に得点を決められ、4点ビハインドで最後の10分間に突入した。
序盤は一進一退の展開となった最終クォーター。福岡第一は残り5分17秒から同2分47秒にかけて10-0のランを作ることに成功する。終了間際に2連続3ポイントシュートを許したが、74-71で逃げきった。
3点差の辛勝に「予想どおりでした」と井手口コーチ。「中部大第一強いですね。いいチームですよ」と続け、19得点の星野京介、17得点の坂本聖芽の名を挙げた。ただ、第4クォーターを14点に抑え、「いいところで、いいディフェンスが出ました」と勝因を口にした。
次なる相手は、県立厚木東高校(神奈川県)を98-65で退けた福岡大学附属大濠高校(高校総体1/福岡県)。福岡県予選では65-76の敗戦を喫しており、指揮官は「あまりやりたくないですけど、しょうがないですね」と心情を吐露した一方で、次のように言及した。
「どちらも選手がそろい、いい状態で試合に臨めるので本当の力がわかると思います(笑)。(全国大会の舞台なので)県大会などとは違うバスケになるかと。今日の試合を見ると強い。しっかりついていって、だらしない試合にならないようにしたいです。秘策はあまりなく、しっかりとしたショットを決めれるか(だと思います)」
また、中部大第一戦で17得点3アシスト2スティールを記録した河村について「1年生にしては上出来。ミスしてもしょうがないので、伸び伸びとやってくれれば。明日(準決勝)もやってくれると思います」と期待を込めた。
準決勝で実現する福岡県勢対決を制し、ファイナルの舞台に進むのはどちらか。注目の一戦は28日15時20分に幕が開ける。