初の決勝を迎える安城学園「『ここまで来たらやるしかない』という気持ちです」と相澤ひかり

安城学園でチームトップの平均22.5得点を記録する相澤[写真]=加藤夏子

 12月27日、東京体育館にて『ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会』女子準決勝が行われ、安城学園高校(愛知県)が八雲学園高校(東京都)に90-85で勝利し、初の決勝進出を決めた。

 その前日に、高校総体(インターハイ)の優勝校、岐阜女子高校(岐阜県)を105-79で下していた安城学園は「岐阜女子さんに勝つために、すごい量の練習をしてきましたので。岐阜女子さんを超えたらもう、やるしかないという気持ちでした。チームの雰囲気はとても良かったと思います」と相澤ひかりの言葉どおり、上昇気流に乗っていた。

岐阜女子戦で5本の3ポイントを含む29得点を奪った千葉[写真]=兼子慎一郎

 準決勝で戦った八雲学園にはスーパースコアラーの奥山理々嘉がいたものの、深津彩生や上村菜々美らを中心にボックスアウトなど基本を徹底し、リバウンド面で優位に立った安城学園。また、深津が「外で持たれた場合はハンドワークして、外よりも中の方が強いので、なるべく外に押し込むようにしました」と言ったように金子寛治コーチの指示の下、選手たちがそれをしっかりと遂行した。

深津(左)や上村がインサイドで果たす役割は大きい[写真]=加藤夏子

 オフェンス面で見ていくと、ここまでの4試合で、安城学園は相澤が平均22.5得点、千葉暁絵は平均22.25得点、野口さくらが平均19.5得点を記録。得点源がうまく分散しており、チームとしても平均94.0得点を挙げていることがわかる。それでも、八雲学園戦を終えた相澤は「多少はできたと思いますけど、まだ甘い部分や自分の中で納得できない部分もあるので、明日はしっかり落ち着いて、周りを見てプレーしていきたいと思います」と、オフェンス面にも余念がない。

 28日は初の決勝戦。「明日は自分たちにとって最後の試合になるので、最初から、チームを救う気持ちでプレーしていきたいです」と上村が言えば、相澤は「『ここまで来たら、やるしかない』という気持ちです。ベンチに入っていない3年生やチーム全体、保護者の方や先生のためにも、絶対に勝ちたいと思います」と決意は固い。

アウトサイドシュートの決定力も、決勝の勝敗を左右することになりそうだ[写真]=加藤夏子

 はたして、大阪桐蔭高校(大阪府)との決勝戦で初優勝を飾るのはどちらのチームなのか。息詰まる激戦に期待したい。

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