8月2日から8月7日にかけて愛知県の一宮市、小牧市、名古屋市で行われる「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会（インターハイ）」。『バスケットボールキング』では、今大会の男子注目選手8人をピックアップした。
■男子注目選手（4）土家大輝（3年／福岡大学附属大濠高校／福岡県）
ガードの中田嵩基（3年）、大型ポイントゲッターの浅井修伍（3年）、横地聖真（2年）と、主力3人欠く福大大濠の浮沈を握るのは、間違いなくこの選手だろう。土家大輝（3年）がいよいよ真価を発揮する時を迎えようとしている。
中学時代にはジュニアオールスター優勝、全国中学校大会準優勝を経験。当時から持ち味としているスピードと突破力に加え、インターハイで注目してもらいたいのがリーダーシップだ。
これまでは、コート内外で絶大な存在感を発揮する中田や山本草大（3年）と比べて控えめな存在だった土家。片峯聡太コーチも「優しくて人に譲ってしまう性格」と評している。しかし最上級生となり、中田のU18日本代表召集が現実的なものになっていくのに従って、徐々に自覚が芽生えてきたという。「練習中から2人に頼らず気づいたことをしっかり言って、より質の高い練習になるように意識していたら声が出るようになってきました」と、土家本人も手応えを感じている。
得点源、ゲームメーカー、ディフェンスマン、リーダー……。今大会で土家が担う役割は非常に多い。しかし、「『中田がいないから大濠は弱い』みたいなことは絶対言わせたくない」という思いを実現するためには、彼がやるしかない。スタメン唯一の3年生、そして「チームを勝たせるガード」として、この夏、大きくステップアップできるか。
文＝青木美帆