前回ベスト4の八雲学園がウインターカップへ、明星学園は得失点差で上回り開催地代表に決定

八雲は3年連続5回目のウインターカップ出場権を手にした

 11月18日、ウインターカップ出場を懸けた「全国高等学校バスケットボール選手権大会東京都2次予選」の女子決勝リーグ最終戦が三鷹中等教育学校で行われた。

 八雲学園高校、明星学園高校、東京成徳大学高校、文化学園大学杉並高校の4チームで争われた2次予選は、上位2校が本戦へ出場。結果は八雲学園が3勝0敗で1位、2位は1勝2敗で3チームが並んだが、得失点差で明星学園がウインターカップへの切符を手に入れ、全100校中最後の2校が決定した。

 開催地代表を手にする2位争いで、最終戦前に最も優位だったのは文大杉並。17日の試合で明星学園を74-70で破り、この時点で1勝1敗。しかし、ここまで0勝2敗の東京成徳大と対戦した最終戦は、前半終了時点で10点のビハインドを背負う展開に。第3クォーターからは息を吹き返して一時逆転に成功したが、終盤の勝負どころで再び試合をひっくり返され、78-84で貴重な白星を逃してしまった。

文大杉並(白)は第3Qで一気に逆転するも、試合終盤に再逆転を許した

 この結果、続く第2試合の八雲学園vs明星学園は、どちらが勝っても負けても両校がウインターカップへ駒を進めることに。試合は第1クォーターから世代屈指のポイントゲッター・奥山理々嘉(3年)の3本のバスケットカウントに加え、小村日夏理(3年)ら周りの選手もバランス良く得点を重ねた八雲学園がペースを握る。明星学園は「正徳が勝ってウインターが決まった時に、気が緩んでしまったと思います」(清水愛菜/3年)と、試合前に本戦行きが決まった安堵感もあり試合にうまく入ることができず。前半終了時点のスコアは26-62と大きく差がついた形となった。

 第4クォーターこそ「疲れた時に自分たちのミスが増えてしまった」(奥山)という八雲学園に対し、明星学園のキャプテン・清水が「自分たちのバスケットができた」と振り返ったとおり、明星学園が11-25と上回る。しかし、前半のビハインドを跳ね返すには至らず、最終スコア89-70でタイムアップとなった。

八雲は、奥山以外の選手もコンスタントに得点をマーク

 優勝した八雲は3年連続5回目のウインターカップ出場権を獲得。前回の本戦では2年生主体(現在の3年生)ながらもベスト4進出を果たしたが、今年のインターハイは桜花学園高校(愛知県)に48-74で敗れベスト8で姿を消した。奥山は試合後、「オフェンスの合わせだったり、ディフェンスの声かけとは良くなってきました」とチームの現状を話したが、「もっともっと徹底しないとウィンターカップでは勝てないなと思っています」と警戒心を強める。いよいよ迎える高校生最後の大舞台へ向けては、「1年生から試合に出させてもらって、今までたくさんの経験を積んできました。だけど、どんな大会でも日本一を目指してきたので毎回悔しい思いをしています。今年は去年出ていたメンバーがメインなので、その経験を活かさなければ意味がないし、優勝して卒業するのが1番の恩返しだと思うので、そういう面でも気持ちを込めて1試合1試合戦いたい」と悲願の全国大会優勝へ意欲を示した。

 なお、18日の試合後に行われた組み合わせ抽選会の結果、東京都代表の八雲学園と開催地代表に滑りこんだ明星学園はともにシード権を獲得。八雲は鹿児島純心女子高校(鹿児島県)vs徳山商工高校(山口県)の勝利と、明星学園は市立尼崎高校(兵庫県)vs県立中津北高校(大分県)の勝利と初戦で相まみえる。

明星学園は開催地代表でウインターカップへ

■全国高等学校バスケットボール選手権大会東京都2次予選 結果
優勝 八雲学園(3勝0敗)
準優勝 明星学園(1勝2敗:+22)
3位 文大杉並(1勝2敗:−2)
4位 東京成徳大(1勝2敗:−20)

取材・文=小沼克年

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