3月中旬に都内で実施されたU19女子日本代表候補による第1次強化合宿には、17名の候補メンバーうち高校3年生(※2月27日現在)が12名招集された。そこで、高校生活を終えてもうすぐ次なる道へ進む彼らたちに、3年間の思い出や今後の抱負などを聞いてみた。
インタビュー=小沼克年
■林未紗(足羽高校/福井県)
――今回の合宿の手応えはいかがですか?
林 今までU16とU17の代表でやってきて、その時は(年齢が)自分が一番上だったから引っ張る立場でもありましたけど、今回は初めて先輩がいる中での合宿でした。レベルが全然違うし、一人ひとりのスキルもとても高かったです。今までやったことないドリブルスキルとかも教えてもらってプレーの引き出しが増えましたし、とにかく周りのみんながすごい上手なので、すごくいい刺激になりました。
――2月にはアメリカで行われた「バスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ(BWB)・グローバルキャンプ」に参加しましたね。
林 キャンプは3日間あったんですけど、どの選手も自己主張がすごい強かったです。だからボールが全然回ってこないんですよ(苦笑)。私はシューターポジションなので、「パスもらって空いたらとりあえず打とう」と思ってたんですけど……。でもアピールしなきゃいけないから、私がガードでボール運びをやった時はスクリーンに来てもらってそのまま自分で(シュートまで)いきました。ガードは普段あまりやらないんですけど、個人的には手応えもありやってよかったなと。
――今振り返ってみて、どんな高校3年間でしたか?
林 1年生の時から林(慎一郎)先生にはスタートで使ってもらいましたし、バスケの技術以外にも私生活とか人間性の部分などいろんなことを教えてもらいました。「人間性がそのままコートの中のプレーに出る」ってことを3年間ずっと言われ続けてきたので、挨拶、礼儀、ルールを守るとか当たり前のことを当たり前にできないと、プレーにもつながるんだなって思うようになりました。多分、足羽に入ってなかったら、今こうして代表合宿にも来れていなかったと思います。
――3年間で一番楽しかったことは?
林 語学研修です。2年生の時に修学旅行も兼ねてオーストラリアに行きました。自分たちのクラスは結構みんな仲がよかったので、部活で落ちこんでもクラスに行くと毎日絶対笑いがあるんですよ。そういうのでいつも元気になれたから、クラスのみんなといる時はすごい楽しかったです。
――思い出に残ってる試合とその理由を教えてください。
林 去年の福井国体です。私は生まれも育ちも福井ですし、地元開催ということもあって入学する前からずっと国体のことを言われていたんです。その中で優勝するために3年間やってきたんですけど、結果は残せませんでした(1回戦敗退)。でも、国体のおかげで自分たちは、たくさんの人に支えられて、応援してもらってバスケットができてるんだなってことがわかったんです。本当は結果を残してその人たちに恩返ししないといけなかったんですけど、地元国体に出れてよかったなと思っています。
――後輩へメッセージをお願いします。
林 今の1、2年生はそんなに身長がないので、今年も足羽のスタイルである走って勝つバスケになると思います。自分たちは1年間ずっと勝てなかったので、粘り強く、泥臭いところもがんばって結果を残してもらいたいです。
――今後の抱負をお願いします。(※林は筑波大学へ進学予定)
林 まだまだ心の面でも体の面でも弱いところがあるんで、大学4年間でしっかり心も体も強くして、もっとプレーの質を高められるようにしたいです。レベルが高い選手と一緒にバスケができるので、大学で日本一目指してがんばりたいなと思います。