4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。
■女子注目選手(3)古木梨子(3年/アレセイア湘南高校/神奈川県)
2月に行われた「平成30年度関東高等学校バスケットボール新人大会」にて、部員数わずか7名(当時の1、2年生)ながら優勝を飾ったアレセイア湘南高校(神奈川県)。同校で昨年から中心選手として活躍する古木梨子は、豊富な運動量と落ち着いたゲームメイクでチームを引っ張る絶対的司令塔だ。
ディフェンスでは40分間相手にしつこくマークにつき、オフェンスでは「自分で崩して周りが楽に打てるように意識している」と広い視野と優れた判断力で、より確実な得点シーンを演出。155センチながらチームスタイルである「ディフェンスからの速攻」を先頭で体現する。また、昨年のウインターカップ1回戦では両チームトップとなる27得点をマークするなど、いざとなれば自ら得点を挙げられるシュート力も兼ねそろえている。
最終学年となった古木は、「去年は自分が決めなくても周りが決めてくれましたが、今年は自分が中心となってやらなくてはいけないですし、自分が(得点を取りに)いかなくてはいけない」とこれまで以上に得点に対する意識を高く持っている。
新入生が入部する前のチーム最高身長は168センチと、アレセイア湘南は小柄なチーム。「ディフェンスは技術ではなく気持ちの部分。背が足りないので、ルーズボールではしっかり勝てるようにしていきたいです」と意気込む古木。彼女は弱点のリバウンドについて「ダブルチームにいったり、とにかく仕掛ける」と解決策を挙げつつも、「あとは根性で取る!」と話すほど負けん気も強い。
文=小沼克年