2019年の男子注目選手(13)木下岳人(延岡学園)「富樫勇樹に憧れを抱く小兵ガード」

司令塔としてチームを引っ張る2年生の木下[写真]=大澤智子

4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(13)木下岳人(2年/延岡学園高校/宮崎県)

 堅いディフェンスから速攻を繰りだす“速いバスケット”をスタイルに掲げる延岡学園。木下岳人は、3年生の森下瞬真とともにツーガードを形成する先発ポイントガードだ。

 コート上では積極的に声を出してチームをコントロールしつつも、攻守の切り替えではマイボールとなった瞬間にゴールへ突進。165センチながら1人でそのままレイアップまで持ちこめるスピードと突破力、そして度胸を兼ねそろえている。

 ピック&ロールからのジャンプシュートも得意とする木下だが、「3ポイントやジャンプシュートの確率を上げていきたい」と話すように1試合平均得点は10得点前後。もっとも、チームの得点源は攻撃型ガードの森下とセンターのムヤ・カバング・フランシスの2名であり、木下が最優先に考えなければならないのはチームメートとの連携だろう。

「普段から周りと試合を意識してコミュニケーションをとるようにしています」と新チームの司令塔を任された木下は、昨年まで主にその役目を担っていた森下との連携も「まだ噛み合わない時もあるので、これからですね」と日々成長中だ。

 身長では劣っていると言わざるを得ないが、木下にはそのハンデをものともせずに日本のトップに君臨する最高のお手本がいる。

千葉ジェッツの富樫(勇樹)選手みたいにBリーグで活躍できるガードになりたいです」

 木下がコートを縦横無尽に駆け回り、周りに気持ちよくプレーさせることができるどうかが、延岡学園の勝利を左右する。

文=小沼克年

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