千葉ジェッツと特別指定選手(プロ契約)として契約した赤穂雷太が、7月7日、母校の千葉県船橋市立船橋高校を表敬訪問。市立船橋高の都丸輝信校長に千葉への契約報告のあいさつを行い、その後、千葉の田村征也社長とメディア対応を行った。
田村社長は「千葉をバスケ王国にしたい。来年からU18のユースチームも設立するので、市立船橋さんとは切磋琢磨できたらと思います」と今後の方向性を披露。そして、「地元高校出身の赤穂選手にはフランチャイズプレーヤーとして大きく成長してほしい」とエールを送った。
高校卒業以降、同期に誘われれば1年に1回は母校を訪れているという赤穂。「後輩と一緒にコートに立つと練習を頑張る姿勢に刺激をもらえます。母校は大切な存在」と語る。「高校の3年間で今の自分の特性を近藤(義行)先生が見出してくれました。近藤先生がポイントガードで使ってくれなければ今の自分はない。それが大学にもつながり、現在の自分があると思います」と、恩師へ感謝の言葉を忘れなかった。
千葉への契約が決まった時、その近藤先生へ報告を赤穂は忘れなかった。「(近藤)先生はとても喜んでくれました」と表情を崩した。その近藤先生、一時は教育の現場を離れていたが、この春、教頭として再び市立船橋高へ赴任してきた。
「自分が(市立船橋高に)戻ってくるタイミングで赤穂が千葉と契約したのは運命を感じます」といかにも近藤先生らしいコメント。「アンダーカテゴリーのスタッフに入れていただき、国際ゲームを経験したことで赤穂のようにこれまで日本のガードよりもサイズがある選手がポイントガードをする必要性を感じていました。それだけに1年からみっちりとファンダメンタルを叩き込んだと言えます。本当に立派に成長してくれたと思いますが、赤穂の魅力は何といっても“伸びしろ”。これからも成長を続けてほしい」と愛弟子の姿に目を細めた。
メディア対応の後、後輩たちが待つ体育館に移動。「今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でインターハイが中止になりましたが、まだウインターカップがあります。目標をしっかり見据えて頑張ってください」と声をかけた。
「PGでプレーしたい気持ちはありますが、チームから求められたポジションで仕事するのが大事。今年からルールが変わり、外国籍選手とマッチアップする可能性も多くなると思います。そこに勝って成長につなげたい」と語る赤穂。恩師との再会、後輩たちとの交流などつかの間だったが、さらに成長を促す貴重な時間を過ごしたと言えるだろう。