『FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選』フィリピン戦を控え、試合会場となる駒沢体育館で直前練習を行った“AKATSUKI FIVE”男子日本代表。選手から富樫勇樹(千葉ジェッツ)と比江島慎(シーホース三河)の2名が報道陣の前に立った。
開口一番、「フィリピン戦に向けた準備はできている」と、しっかり真正面を向いた富樫が揺るぎのない強い意志を示した。
また、フィリピン戦へのスカウティングもチームで徹底的に行っているようで、「ファストブレークはまず止めないといけない。1対1も強いので、チーム全員で守りたいと思っている」と、その一端を示してくれた。
「千葉の時のようにアグレッシブなプレーをしたい。スピードとオフェンス力が自分の持ち味。また、チームとしてはこれまで練習してきたリバウンドを試合でも発揮したい。いいディフェンスができても、相手にオフェンスリバウンドを奪われてしまったら、攻撃機会を与えてしまうだけ。それを減らすことができれば、日本はまた違う戦いができると思う」と、富樫は自身とチームの戦い方を語った。
ポイントゲッターとして期待がかかる比江島は、「最高の練習をしてきて、今はいい状態にある」とこちらも自信に満ちた表情を見せた。
「フィリピン対策はしてきている。フィリピンは個人能力は高く、それぞれの役割も決まっているが、それだけに対策もしやすい。中心選手をどう抑えるかがポイントになると思う。もちろん相手の良さをしっかり見極めリスペクトして戦わなければいけないが、格上だからといって恐れることはない」と、フィリピン戦の戦い方の青写真を披露した。そして、「(フィリピンが)14年間勝ったことがない相手と聞かされるまで知らなかった。でも今はそんなに力の差はないと思う。自分としては苦しい場面で得点を取りたい。リズムをつかんで速い展開に持ち込めれば、勝てない相手では決してない」
比江島は平常心を維持しつつ、明日の試合に向けて静かに闘志をかき立てているようだった。
文=入江美紀雄