6月15日(東京・大田区総合体育館)、17日(宮城・ゼビオアリーナ仙台)に開催される「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2018」は韓国代表を招いて行われる一戦だ。この試合に出場する15名が発表されたが、今年の4月に帰化申請が認められ日本国籍を取得したニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)と、NCAAディビジョン1ゴンザガ大学で活躍する八村塁も名前を連ねた。
「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区予選 1次予選」で4連敗と苦しむ男子代表にとって、この2人の加入がどのような効果を見せるか、それを知るために重要な戦いと言えるだろう。現在の候補選手になってから代表の練習は公開されてないため、どのようなスタイルで戦うかははっきりとは言えないが、日本がこれまで苦しんできた高さ、とりわけリバウンドの面で2人の加入がプラスになるのは明確だ。さらにともに高い得点力を誇るだけに、オフェンスの面ではどのように“使う”かにも注目が集まる。
しかし、不安がないわけではない。もちろんそれは2人が合流してあまり時間が経っていないことに他ならない。コンビネーションの面でどうなのか?フリオ・ラマスヘッドコーチのバスケになじむことができているのかが懸念材料に挙げられるが、ファジーカスにとっては川崎のチームメートでありパスの供給源の篠山竜青や得点源として両翼を担う辻直人がエントリーされていることがプラスに働くはず。また八村については順応能力の高さも持ち味であり、この短期間でどれだけなじめているかも確認したい。
日本にとっては韓国との2試合を通じて、チームケミストリーを上げることが最優先だ。Window3で対戦するオーストラリア、そしてチャイニーズ・タイペイとの大一番に向けて、勝敗よりも内容を見ていきたい。ラマスHCのバスケにファジーカス、八村が加わることで、どのような化学反応を見せるか!? また、これまでのコアメンバー、比江島慎(シーホース三河)や富樫勇樹(千葉ジェッツ)らとの共演も楽しみだ。
■「男子日本代表国際強化試合2018」日本代表チームメンバー
富樫勇樹(千葉ジェッツ)
辻直人(川崎ブレイブサンダース)
比江島慎(シーホース三河)
篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)
太田敦也(三遠ネオフェニックス)
宇都直輝(富山グラウジーズ)
竹内譲次(アルバルク東京)
馬場雄大(アルバルク東京)
八村塁(ゴンザガ大学)
ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)
田中大貴(アルバルク東京)
熊谷尚也(大阪エヴェッサ)
シェーファー アヴィ 幸樹(ジョージア工科大学)
永吉佑也(京都ハンナリーズ)
古川孝敏(琉球ゴールデンキングス)
※所属は6月14日時点