地元ファンの前で豪快ダンクを披露した馬場雄大、カタール戦快勝も「まだ終わってない」

第3クォーターに躍動した馬場雄大[写真]=山口剛生

 11月30日、富山市総合体育館にて行われた男子日本代表vsカタール代表の「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 2次予選(Window5)」は、ホームの日本が最終スコア85-47で勝利を収めた。

 馬場雄大アルバルク東京)の凱旋試合――。八村塁(ゴンザガ大学)と渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)が不参加となったこの試合は、試合前から富山県出身の23歳に多くの注目が集まっていた。その馬場は第3クォーターに同試合で挙げた13得点中7点をマークして躍動。見事に期待に応えた。

「普段もシックスマンでプレーしていますし、(A東京、日本代表でも)『常に試合に出れる準備はしておけ』と言われているので、すんなり入れました」

 ベンチスタートとなった馬場だが、先発に名を連ねた比江島慎(ブリスベン・ブレッツ)が試合開始1分55秒で2つ目のファウルを取られ早くも出番が訪れる。馬場がコートに入ると日本は徐々にリードを広げ、第1クォーターを20-15で終えた。次の10分間は「失速してしまった」が、「ハーフタイムで(フリオ)ラマスヘッドコーチに『後半は新しいゲームだと思って切り替えろ』と言われたので、切り替えてできました」と振り返ったように、後半20分間のスコアは54-15と相手を圧倒。ファウルトラブルや富樫勇樹千葉ジェッツ)の負傷交代などのアクシデントに見舞われるも、ポイントガードの位置に田中大貴(A東京)を据えると速い展開に持ちこんで一気に試合を決めた。

「後半のクオリティーは僕たちが今までやってきたことが出せたんじゃないかなと思います」。第3クォーター残り4分18秒には、この試合唯一のダンクシュートをファウルを受けながらも叩きこみ、地元ファンを喜ばせた馬場。この時は「悪い流れを変えたいという一心でプレーしていました」と言うが、「試合をとおして自分がボールを持った時に皆さんが歓声をあげてくれて『がんばらないと』という強い思いはありました」と明かした。

「チーム一丸となって勝つ姿を、富山のファンの皆さまに見せることができたことが1番良かった」

 自身初の凱旋試合を終えたスモールフォワードはそう口にしたが、すぐさま「まだ終わってないので、次のカザフスタン戦へ向けて切り替えたい」と12月3日に行われる次戦を見据えていた。

文=小沼克年

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